耳管開放症とは
中耳と咽頭をつなぐ管を耳管といい、中耳の圧力を調整する役割をしています。通常耳管はあくびをする時や唾を飲み込む時だけ、開放するのですが、開放されたままの状態となっていることを耳管開放症といいます。耳閉感や自声強聴(自分の声が大きく聞こえる)などの症状がみられます。
耳管開放症の症状
耳管開放症では、耳がつまった感じである耳閉感や、自分の発する声が大きく響いてうるさく聞こえる自声強聴、自分の呼吸音が聞こえるといった症状が主に引き起こされます。低音域を中心とした軽い難聴を始めとして、自分の出している音程がわからないことや音程のずれが起こるといった聴力の障害が生じることあります。耳痛を伴うこともあり、耳管開放症によって、ふわふわとした非回転性のめまいが生じる人もいます。耳管開放症による不快な症状が長く続いて悩まされることで、精神的な不調をきたすケースもみられることのある病気です。
耳管開放症の原因
耳管開放症の主な原因は、急激な体重の減少です。特にもともと痩せ型の人が体重減少した際に多く見られ、耳管周辺の脂肪が減少することによって、耳管が開いた状態になりやすくなります。血行不良によって、耳管周辺の組織が弱くなることでも、耳管開放症になることがあります。ストレスや睡眠不足によって、引き起こされることもある病気です。妊娠中にホルモンバランスの変化によって、耳管開放症になるケースでは、出産後に自然に治癒するケースが大半です。また、中耳炎を繰り返すことによって、耳管開放症を発症することもあります。
耳管開放症の治療法
耳管開放症を防ぐためには、特に痩せ型の人は、ダイエットなどによる急激な体重減少は避けるようにしましょう。ストレスをため込まないように、栄養バランスのとれた食事を摂り、十分な休養をとるようにします。脱水状態になると、血流が悪くなりますので、こまめに水分補給を行うことも大切です。足を高くして横になることで、血流が改善されることもあります。中耳炎にかかった場合には、耳鼻科で適切な処置を受け、しっかりと治すようにしましょう。
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