掌蹠膿疱症の症状

掌蹠膿疱症は30~40代の中年男性によく見られる皮膚疾患です。はじめは手のひらや足底、土踏まずなどに小さな水疱が現れ、次第に膿を含んだ膿疱へと変化します。膿疱の周りには赤い斑点(紅班)が見られるようになり、場合によっては爪がでこぼこ、白くなったりすることもあります。その後膿疱はかさぶたとなってはがれ落ちますが、慢性的に発生が繰り返されます。
合併症として骨や関節に胸鎖肋間骨化症を伴うことがあり、特に鎖骨や腰部、頚部などに痛みが伴うこともあります。
水虫と症状がよく似ていることから、水虫と間違われることもあります。掌蹠膿疱症は無菌性膿疱のため、皮膚の角層を調べて掌蹠膿疱症かを確認します。

掌蹠膿疱症の原因

研究結果では、掌蹠膿疱症の詳細な原因は分かっていませんが、発症者の特徴から、以下の原因が挙げられています。
・喫煙
・金属アレルギー
・虫歯、歯肉炎
・慢性扁桃腺炎
特に長期の喫煙歴を持つ方の発症事例が多いのが特徴です。

日本の症例として、金属アレルギーについてはパラジウムなどの歯科金属がアレルゲンとなり、掌蹠膿疱症が引き起こされることも報告されています。
3年から7年程度で自然に治癒することも多く、根気よく治療を進めることが求められます。

掌蹠膿疱症の治療法

掌蹠膿疱症の治療は、対症療法となります。
中年男性に多いこと、喫煙者に多いことがわかっているため、禁煙することが予防および治療につながります。
金属アレルギーが原因の場合、原因となっているアレルゲン物質の除去が行われます。
慢性扁桃腺炎が原因の場合、扁桃腺炎を治療することで掌蹠膿疱症の治療となる可能性が高いことが分かっています。