丹毒の症状

丹毒の症状は突然皮膚に境界のはっきりした紅斑が現れ、高熱や悪寒、倦怠感など全身の症状が起こります。紅斑は光沢があり腫れていて熱感を帯び、急速に広がっていきます。触ると痛みを感じ、水泡ができることもあります。顔や下肢に多く出現し、続いて上肢、手足にも出現します。
  
発症箇所の近くのリンパ節に腫れと痛みを感じます。回復期には炎症箇所の表皮がはがれて落ちます。外来治療で回復する病気ですが、治療をせず放置すると敗血症や髄膜炎などを合併し生命にかかわる場合もあります。また習慣性丹毒といって同じ個所に再発を繰り返す例がありますが、発症誘因では分けて考えられます。

丹毒の原因

丹毒は皮膚の外傷などがきっかけとなって主にA群溶血性連鎖球菌に感染することが原因で発症します。黄色ブドウ球菌や顔面の場合は喉の溶連菌感染が原因となる場合もあります。感染から発症に至るにあたっては免疫力が低下している事も要因とされ、高齢者などの発症例が多いのもそのためです。表皮から侵入した菌は真皮層で炎症反応を起こします。
  
また習慣性丹毒の場合は手術やがん治療などが原因と考えられています。手術時に感染したり、癌治療のためにリンパ節を切除したり放射線照射によって慢性のリンパうっ滞がある場合がこれに当たります。

丹毒の治療法

丹毒を予防するには外傷や虫刺されなどに注意し、傷ができた場合には流水で洗い流すなど清潔に保つようにします。それと共に日頃から免疫力を上げることが大切です。そのためには食事のバランスに気を配り栄養をきちんと摂ることが重要です。
  
特に高齢者は野菜だけでなく肉類も食べるように心がけることが勧められます。また体温を上げることも効果的です。癌や糖尿病、慢性リンパ浮腫、ネフローゼなどの病気を持っている人は発症のリスクや習慣性になる割合が高いので特に注意が必要です。