食道神経症の症状

食道神経症は、女性に多くみられ、ストレスなど心因的なものが関係した時に、食道にけいれんがおこるため、常に食道付近に違和感を感じるようになります。
そのことにより、食欲がわかなくなったり、げっぷや胸やけを起こしたり、周辺に痛みを感じたりします。
そのほか、吐き気をもよおし、時に下痢を伴うこともあります。
  
また、食道付近に違和感があるものの、臨床検査では食道に異常は認められないため、心身症であると判明するまでに時間を要し、症状を引き起こす原因がわからずに、不安障害の症状が一時的に出る場合もあります。自律神経失調症などを併発しているケースも多いため、食道の違和感のほかにも、全身の様々な部分に不快な症状が出ることもあります。

食道神経症の原因

食道神経症の原因は食道自体に病変が認められないことからも、ストレスなどの心的要因が深くかかわっています。
  
自律神経失調症や情緒不安定、貧血が背景にあり、女性が発症しやすいことからも女性ホルモンの分泌とも関係性があります。自律神経失調症や情緒不安定な環境にある場合には、不安症になりやすいために、食道神経症を併発する可能性があります。
  
そのほかにも、神経質な人やアルコール依存症の人、睡眠薬を常用している人はなりやすいです。一種のノイローゼのようなものですが、胃潰瘍や回虫症などの疾患が原因で、食道神経症を引き起こしている場合もありますので、心療内科を受診して、原因の解明をおこなうのがよいとされています。

食道神経症の治療法

食道神経症の根本的な原因はストレスや不安症によるものですので、予防方法はストレスをため込まない日常生活を心がけることです。
  
アルコール依存や貧血、睡眠薬の常用が関係していることから考えても、規則正しい生活とバランスのいい食事をして、偏食を避けます。また、不眠症に陥らないように、睡眠トレーニングなどをおこない、サプリメントなどを上手に活用することで予防につとめます。
  
働きすぎには気を付け、休息をきちんと取りながら、自律神経が乱れないよう、バランンスのとれる生活を心がけていきます。
また、食道神経症になってしまった場合は、違和感をなくすために、食事前にお茶などを飲んでおき、ゆっくりと噛んで食事をとるのが効果的です。