壊血病/ビタミンC欠乏症の症状

壊血病の症状は主に、免疫力低下・骨粗鬆症が挙げられます。ビタミンCの摂取不足が長期にわたると、体の抵抗力が低下し、風邪を引きやすくなるなどのほか、疲労や倦怠感、眠気などが症状として現れやすくなります。
  
また、重度な欠乏症になると、コラーゲンの構造が弱体化することで細胞間が緩み、血管や関節、骨が弱くなります。さらに重篤なものになると壊血病に陥り、歯茎の出血や歯が抜け落ちたりする初期症状に始まり、体の各所から簡単に出血するようになったり、四肢の痛みが生じたりします。放置すると壊疽が起こることもあり、生命の危険におよぶ場合もあります。

壊血病/ビタミンC欠乏症の原因

壊血病に至る原因は、通常、野菜や果物の摂取が著しく不足している食生活にあるとされています。成人の場合では、ビタミンCの適正摂取量は1日約100mgです。
  
日本人は、ビタミンCの摂取量に関しては比較的不足になりづらいと言われており、日本をはじめ先進国においては、今日では深刻なビタミンC欠乏症や壊血病に至ることは極まれとなっていますが、妊娠、授乳期の女性では必要摂取量は増加します。
  
その他にも、運動、ストレス、喫煙によってもビタミンCの消費がおこるため、生理的機能を適正化するためには該当者は摂取量の増加が望ましいとされています。

壊血病/ビタミンC欠乏症の治療法

壊血病への進行を予防するには、野菜や果物を日常生活の中に積極的に取り入れ、推奨量の摂取をめざすことです。
野菜は、加熱調理によってビタミンCが失われるために調理法を工夫すると効果的といえます。また、鮮度のよいものを摂取することも大切です。1日1回、男性90mg、女性75mgのビタミンC剤を経口摂取することで欠乏症を予防することができます。また喫煙者については、ビタミンC摂取量の増加よりも、喫煙量の低下をめざすことが推奨されます。
壊血病の治療としては、アスコルビン酸500mgを1日1回から4回内服します。徴候が消失するまで1〜2週間内服を継続します。それでも症状が改善しない場合は、与薬量を増やす事もあるでしょう。壊血病の場合,治療的用量のアスコルビン酸投与により,数日でビタミンCの作用が回復し、症状と徴候は通常,1〜2週間で消失します。