毛嚢炎/毛包炎の症状

毛嚢炎は、皮膚の浅い部分に炎症を起こした場合には、表在性毛嚢炎といわれ、にきびに似ています。赤い丘疹や膿を持った膿疱ができるとともに、周囲に赤みを生じますが、かゆみや痛みはほとんどない状態です。悪化すると、丘疹や膿疱が根を張った状態となり、深在性毛嚢炎と呼ばれます。
せつといわれるおできとなると軽い痛みを伴い、1個のこともありますが、数十個にも及ぶこともあります。太ももやお尻、首の後ろなどの場所にできやすい病気です。さらに毛嚢炎が悪化していくと、せつが癰(よう)となり、発熱や倦怠感を伴うことがあります。

毛嚢炎/毛包炎の原因

毛嚢炎は、主に黄色ブドウ球菌やコアグラーゼ陰性ブドウ球菌に感染することで起こり、緑膿菌が原因となることもあります。毛包が傷ついたとき、あるいは、運動による汗や生理などで皮膚が長く湿った状態となったときにも多く発症しますので、夏は特にかかりやすい病気です。
カミソリ負けがもとで、毛嚢炎となることもあります。長期間の副腎皮質ステロイド薬の使用が誘発原因となることもあります。皮膚が荒れていたりすると感染を起こしやすいのも加わって、アトピー性皮膚炎を患う人は、発症しやすい傾向があります。皮膚の状態に加えて、免疫力が低下したことによっても、毛嚢炎はできやすくなります。

毛嚢炎/毛包炎の治療法

毛嚢炎を予防するためには、汗をかきやすい季節では、こまめにシャワーを浴びる、下着を交換するなどし、皮膚を清潔に保つようにしましょう。肌が長時間湿った状態となることを避けるためには、通気性のよい下着を身につけることも効果的です。
チクチクした衣類など、刺激を与える素材のものは、避けるようにしましょう。免疫力を高めるためには、栄養バランスのよい食事を摂り、睡眠を十分とったりするなど、規則正しく生活をすることが大切です。