偽痛風の症状

偽痛風は関節に激しい痛みを感じ、発熱を伴います。痛風より痛みは弱いとされていますが、突然出現するのは痛風と似ている症状です。関節に痛みが起こり、腫れ、発赤、熱感などが見られます。
  
最も起こりやすい部位は膝関節ですが、膝関節以外にも手首関節や足首関節、股関節、肘関節などの大きな関節に起こります。それぞれの関節に慢性の痛みやこわばりが長く残ることもあるため、早めの治療が重要です。
  
病型は以下6型に分類されます。
A型:偽痛風発作型
B型:偽性関節リウマチ型
C型:偽性変形性関節炎型
D型:偽性変形性関節炎型
E型:無症状、関節炎を伴わないが石灰化を認めるタイプ
F型:偽性神経障害性関節症型

偽痛風の原因

偽痛風は、ピロリン酸カルシウムの結晶が関節内の軟骨組織に沈着し、その後結晶が遊離することにより炎症が起こるとされていますが、はっきりした原因はわかっていません。
  
ピロリン酸カルシウムの結晶が沈着する原因として、遺伝や加齢、変形性関節症、関節リウマチ、副甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症などが考えられます。ただし、ピロリン酸カルシウムの結晶が沈着しても全ての人が発症するわけではありません。
  
偽痛風の発症者に糖尿病、高血圧などの生活習慣病が多く見られるため、食生活などとの関連も疑われますが、はっきりとは解明されていないようです。

偽痛風の治療法

遺伝的な要因で偽痛風を患う場合は予防のしようがありません。しかし、ピロリン酸を分解する肝臓の機能を上げることにより、原因物質であるピロリン酸カルシウムの誕生を妨げることができるといわれています。
  
肝臓の機能を低くださせる食生活、特に高タンパク・高脂肪にならない食事を心がけると良いです。揚げ物、スナック菓子、アルコールも肝臓に負担がかかるため機能低下を引き起こします。バランスのとれた健康的な食事と適度な運動など、規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。

偽痛風発作を起こした場合は、基本的には鎮痛剤と安静での対応となります。痛風、化膿性関節炎など他の疾患の可能性を除外するために、関節穿刺を行う場合があります。