副耳の症状

副耳は胎児期に耳や顔がつくられる過程ででき、耳介の先天奇形としては最も頻度が高いものです。

耳介の変形や耳そのものの病気を伴うことがあります。軟らかくて弾性の副耳は皮膚のみの隆起ですが、硬いしこりとなっている場合は中に軟骨が入り込んでいる可能性があります。
  
副耳による症状はほとんどみられませんが、ときおりいぼの付け根部分に湿疹が生じることがあります。

症状はないものの美容的な観点から手術によって切除することが多いです。

まれに副耳内の軟骨が深くで耳介の軟骨と連絡している場合には切り離して手術することが必要となります。

副耳の原因

副耳は遺伝性といわれ胎児期に耳や顔面の発生過程の不具合で生じるといわれています。

そのため、耳介の変形や顔面裂、耳の病気を合併して生まれてくることもあります。
  
副耳による症状がないため放置してそのまま大人になる人も多くいます。

大人になってからでも結紮術や切除術によって簡単に取り除くことができ特に病理的な意義はありません。胎児の発生過程における副耳のメカニズムは不明です。

副耳の治療法

副耳はそのほとんどが美容的な観点から取り除かれます。

副耳の手術としては結紮術と切除術があります。結紮術はいぼの根本にナイロン糸をしばりつけ、いぼを壊死させることで1~2週間で自然にとれるというもので、軟骨片を含まない副耳に対して適応があります。
  
軟骨を含んでいる場合には結紮によっていぼが壊死しないので軟骨を含めて切除する方法がとられます。

結紮術は生まれてすぐに行うことが多いものの、切除術では全身麻酔が必要になるため麻酔が可能な年齢になるまで待ってから手術を行います。

結紮術でも切除術でもわずかな痕跡は残るもののほとんど目立たなくなります。