胃食道逆流症(GERD)の症状

胃食道逆流症の症状は、食道で起こる症状(定型症状)と、食道以外で起こる症状(非定型症状)の2つに大きく分けることができます。
  
定型症状としては、げっぷ、胸焼け、胸の痛み、胸の違和感などの症状起こります。
  
そして、非定型症状としては、声のかすれ、咳、中耳炎、虫歯、睡眠時無呼吸症候群、歯ぎしりなどの、一見、関係無いように思える場所に症状がでます。その他にも、食後に横になると胃酸が逆流してくるなどの症状もあります。症状は一つにかぎらず、複数を併発することもよくあります。

胃食道逆流症(GERD)の原因

胃食道逆流症は、通常は閉じて胃酸などの逆流を食い止めているはずの、食道と胃の境目に位置する下部食道括約帯が、頻繁に緩んでしまうことで起こります。
  
また、下部食道括約帯が全く機能しなくなる場合もあります。下部食道括約帯の緩みは、ストレス、喫煙、飲酒、暴飲暴食などによっても引き起こされますし、妊娠や肥満、運動や便秘などにより、腹圧が掛かった状態でも起こりやすいとされています。人によっては、食事の逆流により睡眠を妨げられる場合などもあります。

胃食道逆流症(GERD)の治療法

胃食道逆流症の場合、日頃の生活で気を付けられることがたくさんあります。暴飲暴食や飲酒、喫煙などを避け、規則正しい食生活を心掛け、できるだけ消化の悪いものは避けるようにします。そして、食後は3時間以上経ってから就寝することも重要です。また、食後は特に胃酸などが逆流しやすいので、食後に横になるのを控えることも大切です。寝る時には、上体を高めにするのも有効です。
  
病院での治療では、主に薬物療法となります。症状によって、消化管運動改善薬、胃酸分泌制御薬、抗不安剤が処方されます。ストレスが多い場合は、ストレスの解消も必要です。