周期性四肢麻痺とは
周期性四肢麻痺とは電解質の濃度差を調整する機能の異常で起こる可逆性疾患です。前兆などはまったくなく、突然四肢の筋力が低下し、数時間から数日で自然に治癒される病気です。周期性と言いますが、発作間隔は一定ではなく、不規則であることが特徴です。発作時のカリウムの値によって低カリウム血性、高カリウム血性、正カリウム血性と3つに分類されています。
周期性四肢麻痺の症状
周期性四肢麻痺の症状としては、急激な脱力による四肢の麻痺もしくは痙攣の発作で、それは何の前触れもなしに突然発作が起きます。症状も3つに分類されており、低カリウム血性の場合は暴飲暴食をした翌朝、急に起き上がれなくなるというもので、発作がない時には症状がないのが特徴です。高カリウム血性の場合は低音や寒さによって脱力し、自分の意思で筋肉をゆるめられないのが特徴です。日中に発作が出やすいとされており、発作の継続時間も短いです。正カリウム血性の場合、低温や激しい運動のすぐ後にする休息がきっかけとなる場合が多いです。発作の程度は強いですが、発症する確率は他に比べて低いのが特徴です。呼吸筋まではおかされず左右対称に起きる特徴があります。
周期性四肢麻痺の原因
周期性四肢麻痺の原因はカリウムの濃度によるものです。体内でカリウムが異常に多く出てしまうと、それによって筋肉収縮の調節が正常に働かなくなり、脱力や痙攣が起こります。低カリウム血性の場合、その多くが遺伝的なものでありますが、暴飲暴食をきっかけとすることが多いようです。日本人を始めとするアジア圏内では珍しい疾患とされています。逆に日本人に多い原因としてパセドウ病患者が挙げられます。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることでカリウムの濃度のバランスが崩れ、低カリウム血性になりやすいとされています。
高カリウム血性の場合は低音や寒さをきっかけとし、正カリウム血性の場合は低温、激しい運動の後の休息がきっかけとなって起こることが多いです。
周期性四肢麻痺の治療法
周期性四肢麻痺の予防として、カリウムの値を正常にする予防内服をするのが一般的です。低カリウム血性の場合は激しい運動や低温を避け、高カリウム食を心がけるようにします。高カリウム血性の場合は同じく激しい運動と低温を避け、低カリウム食を心がけ食事を1日3回ではなく数回に分けて食べるようにします。
治療方法としては低カリウム血性の場合はK製剤の経口投与ですが、甲状腺機能亢進症に伴った場合はその治療が必要となります。高カリウム血性の場合は発作時にブドウ糖の摂取、インスリンの皮下注射やカルチコールというお薬を注射します。
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