骨軟骨腫とは
骨軟骨腫は、最も代表的な原発性骨腫瘍で、外骨腫とも呼ばれています。骨の表面からこぶのように飛び出す骨腫瘍です。発症頻度も高く、骨腫瘍全体の約25%を占めます。良性の骨腫瘍として知られていますが、ごくまれに悪性腫瘍である軟骨肉腫を派生させることもあります。自覚症状は痛みやしこりなどです。
骨軟骨腫の症状
骨軟骨腫の症状は、初期ではほとんど自覚がありません。病変が小さいため、何らかの理由でX線検査をした際に偶然見つかるというケースが大半です。腫瘍がやや大きくなってくると硬いしこりを生じるようになりますが、触っても痛みを感じることはありません。痛みが出てくるのは、より大きくなって筋肉や腱などを圧迫するようになってからです。関節を動かしにくくなったり、血行障害や神経痛などといった症状が見られるようになります。また、腕の肘から先の部分や足の膝から下の部分などでは、骨を圧迫することによって変形を生じる場合もあります。
骨軟骨腫の原因
骨軟骨腫の原因は、骨の成長時の異常です。成長期の骨では骨の両端に軟骨組織が位置しており、この軟骨組織が骨の成長を司ります。しかしながら、軟骨組織が本来あるべき場所とは異なったところに生じてしまうと、骨の成長方向も正しくない方向へと向かってしまいます。そのため、骨が表面からこぶのように飛び出ることになります。飛び出した骨軟骨腫の部分もさらに成長を続けようとするため、徐々に大きさを増していきますが、骨の成長が止まればそれ以上は大きくなりません。
また、多発性の場合には遺伝によって生じることもわかっています。
骨軟骨腫の治療法
骨軟骨腫は良性腫瘍ですから、日常生活に支障のない範囲であれば、特に治療は必要ありません。しかし痛みが生じたり関節の動きが妨げられたりするようになった場合には治療が望ましいです。神経が圧迫されているケースでは麻痺や血流の悪化も考えられますから、早急に手術が求められます。いずれにせよ、まれではありますが悪性化を起こす可能性もゼロではないですので、定期的な経過観察は欠かせません。
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