腹膜腫瘍とは
腹膜腫瘍とは腹部に発生する腫瘍のことであり、原発性と続発性の二種類があります。原発性はまれに発生する疾患であり、悪性腫瘍の腹膜中皮腫が代表的な症状です。続発性は腹膜の疾患の中でも頻度が高いがん性腹膜炎という悪性疾患があり、がんの末期状態になることが原因とされていますが、原発性は手術による治療が効果的ですが、続発性特にがんによるものには有効な治療法はありません。
腹膜腫瘍の症状
腹膜腫瘍の種類の一つである原発性の腹膜中皮腫の症状に多いのは腹痛や腹部の膨満感、発熱、倦怠感などの様々な現象が起こります。特に注意したいのが進行の早さにあり、半年以内に死亡してしまうケースがあります。続発性のがん性腹膜炎に多い症状は食欲不振や便秘、腹部の膨満感、吐き気、腹痛、全身が酷く衰弱していた場合には全身の倦怠感や大幅に痩せることなどがあります。
がん性腹膜炎の違う型とも言われている腹膜偽粘液腫に多いのは、初期の状態だけで判断できない場合があることです。病状が進行することによって徐々に便秘や食欲不振、悪心が現れるものであり、最初のうちは何も症状が現れない事が多い為、長期にわたる経過を見なければ判断が難しいです。
腹膜腫瘍の原因
腹膜腫瘍の原発性である腹膜中皮腫を引き起こしてしまう最大の原因はアスベストです。アスベストは石綿とも呼ばれており、特に石綿を扱っている工場関係者やその家族、その工場周辺の住民が発症する危険性が高いと言われているほどです。続発性であるがん性腹膜炎を引き起こす要因は、そもそもこの症状が胃がんや大腸がん、膵臓がんなどの様々ながん細胞が広範囲に広がることで発症する為、結果的に末期状態になることが原因です。
同じく続発性である後腹膜腫瘍は様々な体組織から腫瘍が現れることが原因です。脂肪組織やリンパ管、神経組織、筋肉組織などの組織から腫瘍が発生しますが、良性と悪性の二種類があるので入念な検査が必要となります。
腹膜腫瘍の治療法
腹膜腫瘍の原発性である腹膜中皮腫を予防するにはアスベストに対して対策をすることが大切です。アスベストを吸引すればするほど、またはアスベストを吸う期間が長いほど発症するリスクが高まってしまいます。リスクを下げるには極力室内の掃除や換気を行うこと、アスベストを吸わないように意識したりマスクを着用することが発症を防ぐ手立てになります。続発性であるがん性腹膜炎は末期症状の為、この症状になってから治療するのは非常に難しいです。この症状は様々ながん細胞が広範囲に広がって発症する為、それぞれのがんを発症させないように予防するのが大前提になっていきます。
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