関節内遊離体(関節ねずみ)とは
関節内遊離体(関節ねずみ)は、骨や軟骨片などの遊離体が関節内部を移動するときに、何らかの原因で関節内に留まり元の状態に戻らなくなることから疼痛を引き起こします。患部の状況や遊離体の大きさなどによって、手術や治療方法はさまざまです。
関節内遊離体(関節ねずみ)の症状
関節内遊離体の症状としては主に、関節の曲げ伸ばしが辛くなり、痛みや関節に何か挟まっているような違和感があるなど、患部に嵌頓が生じ、疼痛などがあります。他にも、関節のだるさ、運動・スポーツ時のひざの痛み、関節に水がたまるなどが現れることもあり、遊離体の大きさや部位によってさまざまです。遊離体が関節内を漂い動き回る事から関節ねずみと言われ、関節内の留まるカ所によっては、関節が動かなくなるロッキング現象や激痛が生じる場合もあります。遊離体は、自然と小さくなり消滅する事もありますが、関節液から栄養分を吸収し大きくなる場合もあります。
関節内遊離体(関節ねずみ)の原因
関節内遊離体は骨軟骨骨折、滑膜骨軟骨腫症、剥離性骨軟骨炎、変形性関節症などが原因と考えられています。特に骨軟骨骨折により生じるケースが多く確認されています。関節内部が骨折する骨軟骨骨折は、膝関節部に生じる事が多く、膝蓋骨脱臼時または脱臼を元の位置に戻す時に膝蓋骨骨軟骨骨折が発生しやすい事が主な原因です。その他ではスポーツなどで、大腿脛骨関節に圧迫力などの負荷が掛かり、凸面の大腿顆部関節面に発症する場合や、何らかの外力が関節面に直接はたらいて発生する場合などさまざまな原因が報告されています。いずれも、関節内に骨や軟骨片などの遊離体が、関節内に留まった事が原因です。
関節内遊離体(関節ねずみ)の治療法
関節内遊離体の原因はさまざまで、予防するのは困難です。原因や状態から治療方法を決定しますが、遊離体の大きさにより異なります。縮小している場合や痛みが無いまたは少ない場合は放置して観察します。遊離体が大きいまたは拡大している場合や小さいが多数ある場合は、手術で痛みやロッキングの原因となっている遊離体を除去するのが一般的な方法です。手術で欠片を除去する事で、膝の動きや痛みが改善され、運動することもできます。関節部分に違和感や変調があった場合は、専門医療機関での診断治療が必要です。
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