単純性紫斑の症状

単純性紫斑は、20~40歳くらいの若い女性によくみられる病気です。特に打撲や怪我をしたわけではないにもかかわらず、手足、特に膝から下やお尻などに、粟粒から米粒大くらいの大きさの点状の皮下出血(出血斑)が多数現れます。

季節的には、春と秋に多く発症する傾向があります。出血斑は隆起がなく平らで、しこりなどはありません。打撲したときにできるような紫斑が現れることもあり、時には大きな紫斑が生じることもあります。

かゆみや痛み、全身症状を伴うことはほとんどなく、合併症の危険や重篤になるケースもありません。

単純性紫斑の原因

単純性紫斑の原因は、はっきりと解明されていません。高齢者やステロイド薬を使用している人にもみられることがあります。

血液検査などをしても、異常は認められません。毛細血管の弱さが関係しているのではないかと考えられています。つまり、打撲まではいかないものの、何らかの刺激や軽い衝撃などによって毛細血管が破れて内出血を起こし、「あざ」ができるのではないかと考えられています。

単純性紫斑の治療

数週間で自然に治癒するため、特に治療は必要ありません。場合によっては、血管を強くするためにビタミンCなどの薬を内服します。

単純性紫斑は予後が良好であまり心配のない病気ですが、紫斑病などの病気との鑑別が必要です。何度も繰り返すようであれば、違う要因も考えられるため、受診しましょう。