巨大結腸症の症状

巨大結腸症の症状は、大きく分けて3つ挙げられます。
・重度の便秘
・おなかの張り、膨満感
・嘔吐
  
特に先天性の巨大結腸症の場合、新生児・乳児の腹部膨満・便秘・嘔吐が特徴です。そうなるとミルクを飲めない状態になり、栄養障害が併発することがあります。また、吐瀉物が肺に入り込んでしまい、肺炎を起こしてしまったり、呼吸がうまくできなくなったりしてしまうなど重症化することもあるので、注意が必要です。
  
一方、後天性の場合は、症状が軽い場合も少なくありません。その場合は、巨大結腸症を引き起こしている原因の病気を治すことが重要になってきます。

巨大結腸症の原因

先天性の巨大結腸症の原因は、腸にある神経細胞の異常で腸が正常に蠕動運動をしないのです。遺伝情報になんらかの異常があると考えられていますが、まだはっきりとはわかっていません。
  
後天性の巨大結腸症の原因は、神経の障害やホルモンの異常、代謝異常、お薬の副作用などさまざまです。まずはその原因を解明して、治療を行うことが大切です。なかにはストレスや原因不明のものなどもあり、軽度の場合は、下剤などで排便を促す治療が行われます。
  
また、先天性後天性いずれもひどい場合は根治手術を行う必要があります。その場合、将来的に人工肛門となる場合があります。新生児期に保存的な治療または人工肛門を作り、成長を待って根治手術を行います。

巨大結腸症の治療法

新生児期に発症する先天性の巨大結腸症は、気づかないまま放置してしまうと非常に危険です。便がでなかったり、ミルクを飲む力が弱ったりしているなどの症状がある場合は、早めに医師に診てもらうようにします。
  
後天性の場合は、症状が軽度な場合が多く、軽い便秘くらいの人もいます。普段からバランスの良い食生活をし、スムーズな排便を行えるように心がけましょう。それでも長期間ひどい便秘が続いている人は一度見てもらうと安心です。