薬物性肝障害の症状

薬物性肝障害の初期症状は、皮膚の発疹やかゆみ、発熱、関節痛などがあります。また、症状が進行してくると、黄疸や悪心、全身の強い倦怠感などがあらわれてきます。また尿の色が異常に濃くなることがあります。
  
これらの症状は、原因となる薬などを服用し始めてから1か月以内で起こることが多いですが、なかには数年間服用してから発症する場合もあります。また、自覚症状が全くない場合もあります。そのまま薬等の服用をし続けると、重度の肝障害に陥ってしまうため注意が必要です。
   
薬物性肝障害になると、血液検査で特定の項目の値で異常が認められるようになるため、定期的な肝機能検査は有効です。

薬物性肝障害の原因

薬物性肝障害には、中毒性とアレルギー性に分かれます。中毒性の薬物性肝障害の原因は、肝機能の代謝能力以上の薬物を摂取することによるものです。薬物の種類に関わらず、一定の用量以上の薬品を摂取することで誰でも発症する可能性があります。大量の薬品服用や、用量の規定がないサプリメントや自然食品の摂取などを通して起こることがあります。
  
アレルギー性の薬物性肝障害は、摂取した薬物などに対しアレルギー反応を起こして発症するもので、これは本人の体質に基づきます。そのため、薬を決められた用量を守って服用しても、発症する場合があります。また、昔は飲んでも問題なかった薬でも、ある日突然合わなくなる場合もあります。

薬物性肝障害の治療法

薬物性肝障害を防ぐためには、以前飲んで何かしらの異常があった薬品などは使用しないようにします。また、アレルギー体質の方は医療機関にかかる際に必ず伝えるようにすることが勧められます。
  
どのような薬でも肝障害を起こす可能性はあるので、薬の服用する場合は必ず医師の指示に従うようにすることが大事です。薬物性肝障害は、肝機能が弱っているときに発症しやすくなります。