口囲皮膚炎の症状

口囲皮膚炎の症状は、顔全体がお酒を飲んだ時のように赤くなります。また、口周辺に以下のような異常が生じます。
・丘疹(赤みを帯びた凹凸のある湿疹)
・膿疱(膿がたまったできもの)
・鱗屑(ふけのように皮がむける)
  
また、かゆみが出てきたり、かさぶたが生じたりすることもあります。副腎皮質ステロイド剤で副作用が起きている場合は、顔に強い火照りが起こります。症状は唇と鼻の間あたりからはじまることが多く、しだいに口の周りに広がっていきます。さらに目の近くや額のあたりまで広がることもあります。また、くちびる自体には症状は起きません。

口囲皮膚炎の原因

口囲皮膚炎は、副腎皮質ステロイド剤を長期間使用することによって起こります。また、日光や化粧品、妊娠などが関係している場合もあります。
  
副腎皮質ステロイド剤が原因の場合は、その使用を中止する必要があるのですが、もともとステロイド剤を使っていた疾患との兼ね合いや、急な中止による疼痛や皮膚の乾燥・落屑などがあるため、医師の指示にきちんと従うことが必要です。状態などにもよりますが、治療には数か月程度かかることがあります。
  
また、入院を要する場合もあります。それ以外の要因の場合は、1か月程度の治療で軽快することが多いです。

口囲皮膚炎の治療法

副腎皮質ステロイド剤を大量に使わないことが大切です。処方された用量や使い方をきちんと守って使用するようにします。しかし、それでも口囲皮膚炎が起きてしまうことはあります。
  
心当たりのある症状が出た場合は、早めに皮膚科に見てもらうことが大切です。化粧や合わない塗り薬などは悪化させる原因となるので控えるようにします。副腎皮質ステロイド剤をやめるのには時間がかかる場合がありますが、根気強く、担当医と連携をしながら治癒を目指していくことが必要です。