サイトメガロウイルス網膜炎とは
サイトメガロウイルス網膜炎とは、サイトメガロウイルスと呼ばれるヘルペスウイルスの一種が網膜で活性化することにより起こる目の病気です。サイトメガロウイルスは、ほとんどの日本人が有しているウイルスではありますが、通常では発症しません。しかし、何らかの原因で免疫機能が低下すると発症し、サイトメガロウイルスが網膜に対して異常をもたらします。
サイトメガロウイルス網膜炎の症状
サイトメガロウイルス網膜炎がもたらす症状としては、各種の目の病状が挙げられます。サイトメガロウイルスの発病により、眼底部分に多様な問題を引き起こします。視力の低下や、あるいは飛蚊症などの眼の病状を示すようにもなります。また、病状の進行具合についても様々で、病状が急変するケースや、あるいは少しずつ目の病状が悪化するといった問題が起こります。サイトメガロウイルス網膜炎では、一般的に初期段階では、片目のみに発病することが多いです。しかし、その後の時間経過と共に、片目だけでなく両目に目の異常が見られるようになります。またさらには、眼底部分に網膜剥離といった問題を引き起こし、その結果として失明に至る恐れがあります。
サイトメガロウイルス網膜炎の原因
サイトメガロウイルス網膜炎が発病する原因としては、サイトメガロウイルスの再活性化があります。サイトメガロウイルスは、日本人のほとんどの成人が既に感染しているウイルスです。しかし、普段は潜伏するのみで病気を発現することはありません。しかし、後天性免疫不全などの疾患により極端に免疫力が落ちた場合に、サイトメガロウイルスが活性化する恐れがあります。このことから、通常の健康状態であれば、サイトメガロウイルス網膜炎を発病する事はまずありません。免疫低下の原因となる大きな疾患が元になって、サイトメガロウイルスによる強度の網膜炎がもたらされます。また、こうした後天的な発病に加えて、胎児が発病する先天的なケースも存在しています。
サイトメガロウイルス網膜炎の治療法
サイトメガロウイルス網膜炎に対する予防方法としては、サイトメガロウイルスが活性化する原因の疾患を避けることが有力な手段です。サイトメガロウイルスは、通常であれば免疫力によって抑えられています。そのため、サイトメガロウイルス網膜炎を発病する事はありません。
しかし、重大な免疫疾患にすでに罹患している場合には、サイトメガロウイルス網膜炎を発病する可能性について注意を必要とします。もし、サイトメガロウイルスによる網膜炎が発病した場合には、抗ウイルス薬の全身投与によって病状の進行の制御や改善といった対策を図ります。
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