胃マルトリンパ腫の症状

胃マルトリンパ腫の症状は、多くの人は症状がないので健康診断などで発見されます。健康診断などで発見されたら消化器系の専門医に受診して内視鏡検査を受ける必要があります。
胃マルトリンパ腫は症状があらわれる場合でも軽い場合が多い傾向にありますが、腹痛や胸やけ、上腹部の不快感や吐血などが起こります。
 
胃マルトリンパ腫の検査や診断方法は、まず内視鏡で検査します。内視鏡をして疑いがあったらさらに生検をして病理組織学検査を行い診断します。診断が確定したらどのような原因でなったのかを調べるために染色体検査や遺伝子検査などのさまざまな検査を行います。また尿素呼気試験や抗体検査などのヘリコバクター・ピロリに関する検査も同時に行います。

胃マルトリンパ腫の原因

胃マルトリンパ腫の原因のおよそ80%は、ヘリコバクター・ピロリによるものです。ヘリコバクター・ピロリは、慢性胃炎や胃十二指腸潰瘍、胃がんの原因にもなっています。
 
胃の中には塩酸が存在するので通常は胃の内部では細菌は殺菌されてしまうのですが、ヘリコバクター・ピロリは胃の内部でも存在できる細菌としてさまざまな病気を引き起こします。
  
胃マルトリンパ腫の残りの20%の原因のうちの半分は、API2MALT1という遺伝子の異常によるものといわれています。

胃マルトリンパ腫の治療法

胃マルトリンパ腫の予防方法については、ヘリコバクター・ピロリが存在している時は、除菌療法をします。ヘリコバクター・ピロリの除菌療法は約90%の人が除菌に成功しているのでヘリコバクター・ピロリを胃から除去することによって胃マルトリンパ腫になる確率は減ることになります。
  
ヘリコバクター・ピロリが陽性だった人は、同時に遺伝子検査も行ってAPI2MALT1に異常がないか確認するするとより確実です。しかし遺伝子に異常があって起こる場合は悪性リンパ腫に移行する場合がほとんどないので胃マルトリンパ腫になっても治療をしないで経過観察する場合もあります。
   
悪性リンパ腫になってしまったら放射線療法や薬物療法、手術を行わなければなりません。