鼠咬症の症状

鼠咬症は3日から2週間程度の潜伏期間ののちに、繰り返す発熱や悪寒、頭痛や筋肉痛などのインフルエンザと似た症状がでてきます。この症状でインフルエンザと勘違いしてしまうと発見が遅れてしまうこともあるので、心当たりがある場合には事前に病院側へ伝えるなどの注意が必要です。
また上記に加え黒い麻疹のような発疹が四肢や関節といった部分に現れることが多く、肺炎や肝炎、髄膜炎といった多くの合併症を引き起こすこともあります。麻疹のような発疹はほとんどが数日で治るものですが、この合併症も多く、早めの治療といったものが必要になります。
モニリホルム連鎖桿菌と鼠咬症スピリルムという2種類の原因菌があり、この2つのどちらが原因かによって基本的な症状以外の関節痛の有無などに差がでてきます。

鼠咬症の原因

原因は主にネズミに噛まれることで感染します。ですが、ハムスターやモルモットといったげっ歯類、ウサギといったペットからも感染します。病原体は2種類あり、モニリホルム連鎖桿菌と鼠咬症スピリルムです。
また、猫や犬がげっ歯類を捕食した場合も、これを媒介にして発症する可能性があります。
ペットを飼っていない場合でも野鼠が大量発生した場合家庭内に入り込むといった感染リスクがあり、その場合は噛まれること以外にも食品を媒介として経口摂取で感染することがあります。また水などが汚染されたことによる集団感染といった事例も過去に報告されています。
めずらしい病気ではありますが感染リスクは多岐にわたるので、ネズミ被害が報告された周囲の飲食物には注意が必要です。

鼠咬症の治療法

鼠咬症の予防はまずリスクのある動物と接触する際に気を付けるということです。ペットではなかなかそうもいきませんが、噛まれないように注意するだけでもリスクは減ります。
ネズミが発生した場合が最も注意が必要になるので、ネズミを予防することが鼠咬症の予防にも大きくつながります。餌になりそうなものを表に置いておくことを避けることも重要ですが、可能であればハーブといったネズミが嫌うものを植えるのも一つの手段です。
なお、噛まれてしまったという際には十分洗浄と消毒をし、すぐに病院へ行って適切な対応を確認することで万が一感染していた時にも対応がスムーズになるでしょう。