慢性精巣上体炎の症状

慢性精巣上体炎は、急性精巣上体炎に罹っている方が慢性化した場合になる疾患です。
急性精巣上体炎は薬物療法などで比較的簡単に治療することが出来ますが、中にはなかなか改善せず慢性化し鈍い痛みや下腹部に対する違和感といった自覚症状が長期間で続くことがあります。
自覚症状がはっきりとわかるのが特徴で、慢性化すると局部が腫れ上がり徐々に赤くなり始めます。慢性化すると局部にしこりのようなものが出てくるようになり、これが痛みの原因としてさらに長期的な悪循環を生み出します。
局部周辺の異常が見られることはありますが、急性精巣上体炎との違いは発熱をほとんど伴わないことにあります。症状が慢性化している場合には単純な痛みが続くことになり、これを基準として診察を受けることになります。

慢性精巣上体炎の原因

基本的に、慢性精巣上体炎のきっかけとなる急性精巣上体炎の原因は世代によって罹患する経路が異なっている場合があります。
若い世代では性病の一つである尿道炎からこの症状が起こることがあり、一概にどの原因によって病気が発症したのかを断言することは出来ません。
反対に、高齢になると大腸菌など腸内細菌によって引き起こされることがあります。人間の身体から出てくる尿には、精巣を傷つけるほどの病原菌は含まれていないため、普通の尿の排出ではこの病気は発症しないというのが大きな特徴の一つです。
慢性精巣上体炎のように病気が慢性化すると外部からウイルスが入り込まなくても症状が続くことになり、これは精巣内にウイルスがそのまま存在していることを意味します。

慢性精巣上体炎の治療法

慢性精巣上体炎の予防策は、急性精巣上体炎の段階できちんとした治療を受けておくことが大切です。
慢性精巣上体炎は急性精巣上体炎にかからない限り発症する病気ではありません。予防策として最も効果が大きいのは、外敵の侵入経路を特定しやすい急性精巣上体炎の段階で病原体を駆除してしまうことです。
若い世代ではクラミジアのような性病と区別するために検査か行われることもあり、高齢の世代では身体の内部から細菌が移動した形跡がないかを調べることになります。
これはどの薬剤が病原体に有効なのかを調べるために大切な作業で、なるべく早い段階で検査を受けておく必要があります。