症状

汗孔角化症は皮膚病のひとつで全身の肌、特に手足首背中などにがさがさした楕円形のぶつぶつが発症するのが特徴です。不規則な形をしているので角化異常症ともいわれています。真ん中部分がへこんでいることが特徴です。融合して範囲が拡大することもあります。
症状から汗孔角化症と特定できますが、病理診断で確定します。軟化剤を長期間賦与することで改善すると言われていますが、慢性化することが多く、病状によっては悪性化してBOWEN病や有棘細胞癌に発展することもあります。青年男子に多く見られますが、痛みやかゆみがなく顔に発症していない場合には自覚症状がない場合もみられます。遺伝と言われていますが、両親に症状がない場合も多く有ります。

原因

汗孔角化症の原因は異常角化を引き起こす表皮細胞のクローンが不全角化することだと言われています。遺伝性のもので常染色体優性遺伝で男児によく見られます。汗孔とは必ずしも一致しません。
皮膚の細胞が隆起したり、円柱状なったりすることでぶつぶつとした肌になってしまいます。黒褐色に隆起するため、顔や腕、足に発病した場合には目立ってしまいます。角質を溶かすサリチル酸ワセリンで治療しますが、日光や刺激によって発症するといわれており、慢性化することが多く治りにくい病気です。bowen病や有棘細胞癌などの合併症を引き起こすと命にかかわる病気となります。有棘細胞癌は皮膚がんになる可能性の高い細胞として知られているからです。

治療法

汗孔角化症は紫外線によって異常細胞が発症すると考えられています。そのため長時間日光にあたらないようにすることを予防方法としてあげています。入浴やスキンケアで肌に刺激を与えないこと、刺激物である香辛料を多く撮りすぎないこと、糖分や油分をとりすぎないこと、アルコールをとりすぎないことなどがあげられます。指のささくれやひげ剃り跡、手足の肌あれもほっておかずに手入れをきちんとすることで異常細胞の発症を食い止める効果があると考えられています。
遺伝の場合は予防が難しいですが、皮膚がんにつながるような細胞の変化を抑制するために早めに医師の診断を仰ぐことが大切になります。