泉熱の症状

泉熱の症状は、発熱、食欲不振、悪寒、吐き気、頭痛、下痢、嘔吐、発疹等があります。40度近い熱が出ることもあり、1度解熱してもまた熱が上がることもあります。熱は、だいたい1週間から10日間程度続くことが多く、口唇発赤、いちご舌、回復期に手や指の皮が膜状にはがれてしまう、眼球充血等の症状が出ることもあり、泉熱と川崎病を区別するのは難しいとされます。いちご舌は、舌に苺に似たぶつぶつが発生する状態を言い、口唇発赤は、唇が赤くなる状態を指します。合併症として、腎不全、冠動脈瘤等が見られる場合があります。
泉熱は、感染している期間が長いと、発疹の他、便秘、下痢、腹痛といった腸の症状も出てくることがあります。

泉熱の原因

泉熱にかかるのは子供が多く、原因は、偽結核性のエルシニア菌に感染することによると言われています。飲食物が、エルシニア菌に汚染され、汚染されたものを摂取することで感染してしまいます。山に行った際に、井戸水や湧水等を採水し、そのままの状態で飲み、熱が出る、お腹が痛くなる、下痢をするというような症状が現れた場合、泉熱を疑う必要があります。季節的には、春と秋に感染することが多いようです。
エルシニア菌に感染すると、一般的な細菌感染で見られるように、白血球が増加したり、炎症反応を表す数値が上がったりするような症状が出ます。
腎不全を合併した場合、人工透析を行う必要があるようですが、腎機能障害のような後遺症が残ることはないようです。

泉熱の治療法

エルシニア菌は、温度が0度から4度に設定された冷蔵庫の中で増殖することが可能で、エルシニア菌に汚染された食品を冷凍した場合でも、菌が長期間生存することが可能な為、飲食物を口にする時は、加熱を十分に行い、殺菌することが大切です。
料理をする前、食事をする前に、念入りに手を洗う等、衛生管理に気を配ることが予防になると言われています。山に行った時に、湧水等の生水を飲まないことも泉熱の予防になります。
泉熱に罹患してしまった時には、薬の服用と共に、バランスの良い食事を摂るなどして抵抗力をあげることが回復を早めます。