動脈塞栓症/急性動脈閉塞の症状

急性動脈閉塞が起こると急激な血流の減少が起こり、痛みや脈拍消失、蒼白などの症状が起こります。
発症から時間が経過すると、血流遮断に伴う知覚鈍麻や運動障害が起こり始め、最終的には細胞の壊死が起こります。
急性ではなく慢性の動脈塞栓症の場合、初期症状として側線が起きた先の手足などのしびれや指先の冷たさを感じるようになります。歩行など日常生活に大きな支障がない状態がしばらく続きますが、疲れやすさや筋肉痛のような状態が起こりやすくなります。この状態ではしばらく休めば症状が改善することがほとんどです。さらに悪化すると就寝時など安静にしている時でも痛みが生じるようになり、塞栓している動脈の先の細胞が壊死していきます。
動脈塞栓症/急性動脈閉塞は最終的には細胞の壊死などの取り返しのつかない結果になりますから、異変が現れた時には、すみやかに医療機関での診断、治療が必要です。

動脈塞栓症/急性動脈閉塞の原因

動脈塞栓症/急性動脈閉塞の原因は動脈が徐々に、もしくは突然詰まることによって引き起こされます。
急性の場合には心臓や大動脈などに付着した血栓などが剥離し、血流に乗ってて足の血管などで詰まることが原因となって動脈の塞栓を引き起こします。急性動脈塞栓を引き起こす元の血栓が心臓などにできる要因としては、心房細動などの不整脈によるものが多いとされています。およそ9割は心原性の急性動脈閉塞と言われています。
慢性の塞栓症の場合、動脈硬化によって血管壁が厚くなったり血栓ができ、血流が減少していくことが原因となります。慢性の場合症状の進行は、数年単位で起こることも多いのですが、最終的な塞栓に伴う症状は急速に現れることがあります。

動脈塞栓症/急性動脈閉塞の治療法

動脈塞栓症/急性動脈閉塞で特に急性の場合、そのほとんどが心原性とされています。

心原性の場合心房細動などの不整脈によって心臓内に出来た塊が血流に流れて飛ぶことによって引き起こされるので、心房細動などの不整脈に関わる疾患のある人には、予防としてワルファリンなどの血液を固まりにくくする薬剤の服用が必要です。

慢性の場合には、動脈硬化が主な原因となります。それで生活習慣の改善などによって、動脈硬化が起こらないようにする。または進行させないようにすることで予防できます。
もし動脈硬化があることがわかっている場合には、こまめに医療機関での検査を受け、動脈が狭くなっていないかどうかを調べておくことが大切です。