角膜真菌症の症状

角膜真菌症の症状としては、まず目の中にごろごろとした異物感や痛みを感じ、涙が多く流れます。白目部分が赤く充血して、目やにが大量に出ます。視力が低下したり、視界がぼやけたりします。
また症状がひどくなると、角膜の真菌が感染した部分に灰白色に濁った盛り上がりのある潰瘍ができ、これは肉眼でも確認することができます。放置してしまうと、視力障害の危険があります。
角膜真菌症は通常は片目に生じることが多い病気です。細菌に感染した場合とは違い、真菌のカビに一旦感染してしまうとなかなか治りにくく、治療が長引き、入院治療を行うことが多くなります。
症状がおもわしくない場合には、角膜移植を行う必要がある場合もあります。

角膜真菌症の原因

角膜真菌症は、真菌であるカビが角膜に感染することにより起こります。真菌の種類は数十種類もあるとされています。
カビが感染する原因としては、コンタクトレンズの不適切な使用や、異物の混入、また目を植物の葉や木の枝などで突くなどの状況が挙げられます。
コンタクトに関しては、ケアを怠っていたり装着時の手が汚れていたり、長時間の連続使用などによりカビが発生して角膜が傷つけられて発症します。稲穂や木の枝などの植物も、目に刺さると真菌が感染しやすいので注意が必要です。そのほか、空気中に舞っているゴミや埃などが目の中に飛び込んでくることもあるので、気を付けましょう。
また副腎皮質ステロイドの点眼剤が原因で、角膜真菌症にかかる場合もあります。

角膜真菌症の治療法

角膜真菌症の予防として、まずコンタクトレンズを使用している人はレンズのケアをきちんと行い、使用注意を守ることが大切です。
レンズは毎日決められた方法で消毒を行い、レンズの汚れをしっかりこすり落とすようにします。長時間の装着は避けて、また使用期限の決められているレンズの場合は必ず期限を守るようにしましょう。またレンズを装着するときには清潔な指で行うことも大切です。
角膜真菌症は目の中に植物の葉や枝、稲穂などが入って突き刺さった場合にも感染しやすくなるので、植物の多い自然の中で行動する際には、目を突かないように気を付けましょう。