食道良性腫瘍とは
食道良性腫瘍は、食道にできる平滑筋腫瘍やポリープ、線維腫や血管腫などの良性腫瘍で非上皮性の平滑筋腫瘍がもっとも多いとされています。良性腫瘍は小さなものが多く、症状を伴わないため、何かしらの検診の際に偶然に発見されることが多く、治療に至らないケースがほとんどです。
食道良性腫瘍の症状
食道良性腫瘍の場合は腫瘍そのものが小さく、多くの場合が自覚症状がなく、検診の際などに偶然発見され経過観察をすることがほとんどです。しかし、何かしらの影響を受けて、腫瘍が大きくなってくると、通過障害をおこし、のどの奥がつかえている感じがしたり、食べ物を飲み込んだ時にのどを通りにくい感じがして、胸やけや胸痛、圧迫感などを強く感じるようになります。
腫瘍が大きくなると、表面がただれをおこし、潰瘍や出血などの症状が体内でみられることもあります。
食道良性腫瘍の9割は平滑筋腫瘍ですが、稀におこる血管腫では、大量出血する場合もあり、貧血をおこします。良性腫瘍ですが腫瘍が大きくなり、食道のつかえ等の症状がある場合には、切除手術も検討されます。
食道良性腫瘍の原因
食道良性腫瘍の原因は詳しくは解明されておらず、上皮性と非上皮性があり、食道に腫瘍性の疾患を引き起こします。食道以外に転移をすることはなく、腫瘍が小さいうちはほとんど腫瘍の存在に気づくことはありません。仮説では、アルコール類や薬物の刺激などによって良性腫瘍ができるともされています。
非上皮性のものは、平滑筋腫瘍が主に見受けられますが、パピローマといわれるパピローマウイルス感染により腫瘍ができるものでは、パピローマウイルスの感染による、遺伝子の制御異常についてかなり詳細に解明されてきています。
ほかの食道良性腫瘍に関してもパピローマと同様に、遺伝子の制御の不調が原因で発症することも、最近では考えられています。
食道良性腫瘍の治療法
食道良性腫瘍ができる具体的な原因は解明されていないため、予防対策は難しいとされています。基本的に自覚症状もなく、小さい腫瘍であれば、治療もおこなわずに、経過観察されることが一般的で、腫瘍が肥大化する前に、発見しておくことが対策となります。
日ごろから、健康管理に努めて、年に1度は検診などを行うようにしておけば、小さな腫瘍のうちに発見できます。
腫瘍自体が良性であれば問題はありませんが、悪性が疑われる場合もあります。食道に違和感があるなど、何かしら症状があれば、精密検査を受けるなど、日ごろから注視しておくことが予防につながります。
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