肺アミロイドーシスとは
アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれる特殊なタンパク質が、体内の様々な臓器に沈着しつづける事で発生する病気のことを指します。特に肺アミロイドーシスの呼吸器の内部に多くのアミロイドが沈着することによって、肺が本来持つ機能が妨げられ、呼吸困難や咳嗽、喀血などが現れることがあります。
肺アミロイドーシスの症状
実際に肺アミロイドーシスを発症してしまった場合に起こりうる症状としては、様々な物がこれに該当します。まず、実際に症状を発症した方の中で最も多い現象となるのが、激しい咳です。これは、肺内部に尋常ではないほどのタンパク質が沈着することによって、本来、健全に行うことできる呼吸の流れが妨げられてしまうことで発生する現象です。また、これ以外にもゼーゼーという激しい呼吸である喘鳴であったり、症状が進行してしまうことで呼吸困難に落ちる危険性もあります。
肺以外にも他の臓器へアミロイドが沈着し、ネフローゼ症候群や心不全、伝導障害など様々な臓器を巻き込んだ重篤な状態に落ちる危険な全身性肺アミロイドーシスと肺の全体のみあるいは肺の一部に限局してのみアミロイドが沈着する限局性肺アミロイドーシスがあります。
肺アミロイドーシスの原因
肺アミロイドーシスが発症する原因自体は未だ解明されていません。ただし、この現象が起こる場合には、アミロイドというタンパク成分自体が何らかの理由によって肺自体に沈着する場合と、肺に起こる突発的な症状である肺病変として沈着する場合が、主な原因とみられています。通常であれば、原発性肺アミロイドーシスは肺に対してのみ沈着する物を指しますが、この場合はAL型と呼ばれるアミロイド蛋白が沈着が原因と言われています。これ以外にも、慢性炎症性疾患や結核、多発性骨髄腫など、他の疾患に併発する形で発症する場合が有る事が指摘されています。また、肺など呼吸器系に発症するアミロイドーシスのほぼ全てが、免疫グロブリンの過剰生産や排泄障害によるものだとされており、これも肺アミロイドーシスの要因の一つと考えられています。
肺アミロイドーシスの治療法
肺アミロイドーシスの発症を抑え、症状自体の予防を図る手段として有効となるのが、免疫機能の向上と安定化です。特に肺アミロイドーシスをはじめとしたアミロイドーシスの症状が体内で確認された場合、有効な薬物はなく経過観察のみのことが多いですが気道閉塞の危険がある場合はレーザー焼灼が行われることがあります。肺臓の機能自体を常に安定化させるため、喫煙を控えたり、清浄ではない空気環境の場所で長時間の滞在をしないよう心がけることでも、肺の機能を損なうこと無く肺アミロイドーシスの発症を予防することが期待できます。
更に、現在では様々な研究により、かぼちゃなどに含まれるβカロテンや、ビタミンA、Eなどの栄養素を摂取することで、アミロイドの沈着自体を抑制する効果も期待できます。
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