黄色腫症の症状

黄色腫症の主な症状は凡そ一センチ前後の皮膚の盛り上がりや丘疹ができることです。
盛り上がりや丘疹は形態によって分類化されています。黄色みを帯びた一センチ程度のコブが手足の関節にできる結節型。皮膚の表面に一センチ未満の丘状の発疹が多発的にできる発疹型。皮膚の表面が平たいままだったり、あまり盛り上がらずに皮膚が黄色っぽくなる扁平型。手のひらのしわにそって黄色腫ができる手掌線条型。そして、正脂血症を伴う眼瞼型などが確認されています。その多くが高トリグリセリド血症や高コレステロール血症に合併しやすいと考えられています。

黄色腫症の原因

黄色腫症の多くは脂質異常症の発病に伴い、皮膚に漏れた脂質を組織球が取り込んでしまい、皮膚上で泡沫細胞へと変化します。そして、泡沫細胞が無数に皮膚上で増殖してしまった結果、黄色腫症の発症にいたるのです。

泡沫細胞とは黄色腫を構成する泡沫状の細胞です。動物の組織内に分布する大型のアメーバ状細胞であるマクロファージが酸化したLDLと呼ばれる低比重リポ蛋白を食し、細胞内に泡沫状の脂肪滴を蓄積した結果、泡沫細胞となるのです。

泡沫細胞は黄色腫症のほかに粥状動脈硬化などにも現れ、血管の内膜肥厚を招き、動脈硬化を進行させます。

脂質異常症を伴わない光線過敏症皮膚炎や皮膚T細胞リンパ腫などでも扁平黄色腫がみられます。

黄色腫症の治療法

黄色腫症を発症する原因の多くがや脂質異常症が原因である以上、有効的な予防法としては食生活の改善となります。欧米風の高カロリー食品やコレステロール値の高い食品、脂分の多いファーストフードの過剰な摂取をおさえるのです。そして、野菜や果物、魚といった低カロリー食や低脂肪食、低炭水化物食を中心とした食生活に切り替える必要があります。
また、生活習慣の改善も黄色腫症の予防法として効果的です。適切な体重の維持に繋がるばかりか、適度な運動を行なうことで基礎代謝の向上効果が期待できるのです。
また脂質に異常がなければ皮膚科でみていただき原因検索していただきましょう。