瘢痕性脱毛症とは
瘢痕性脱毛症とは、火傷や外傷、頭皮のできもの、がんの放射線治療等が原因で毛根が破壊されてしまった事による脱毛症です。瘢痕とは傷跡の事で、火傷や外傷によって皮膚が硬く盛り上がっている様な状態の事を指しています。ストレスやホルモンが原因の症状とは異なり、外的な要因により生じた脱毛症である点が特徴です。
瘢痕性脱毛症の症状
頭髪は、毛根の奥にある毛母細胞の分裂により新しく作りだされます。瘢痕性脱毛症は、毛根自体が破壊された事による症状であり、毛根が再生されない限り頭髪が回復する事はありません。頭髪を作りだすための毛母細胞の分裂事態を行う事が出来ないからです。毛根が破壊される過程において、膿が発生し周囲の皮膚も赤くなっていきます。症状が進行するにしたがい、頭髪が抜け落ちてしまい脱毛病変が露出します。毛根が破壊されているので、脱毛病変は表面はつるりとしており光沢があります。外的要因による脱毛症であり、損傷を受けた部分の頭髪のみが抜け落ちてしまうのが瘢痕性脱毛症の特徴です。しかし、放置しておくと範囲が広がっていく可能性もあります。
瘢痕性脱毛症の原因
瘢痕性脱毛症は、放射性治療や火傷、外傷等の外的要因によるものです。ただし、細菌や真菌の感染による場合もあり、必ずしも原因が明確であるわけではありません。範囲や症状は異なっており、軽度の事故等による場合は一時的な症状で収まるケースもあります。瘢痕性脱毛症は、頭髪を作りだす元である毛母細胞の幹細胞がなくなってしまう事による症状であり、強い衝撃や熱、放射能を受けた事で発症します。どのような事により発症したのかを検査する事が治療法を選択するためには必要であり、症状の進行を防止するために根本的な原因を改善するための治療が行われます。根本的な原因が改善された場合でも、皮膚が瘢痕化している部分については頭髪の回復は困難となります。
瘢痕性脱毛症の治療法
外的要因が原因である瘢痕性脱毛症は、発症を防止するのは困難であり、進行を防ぐのが予防となります。真菌や細胞が原因で頭皮が瘢痕化している場合は、放置しておくと周囲の頭皮にも症状が広がってしまいます。根本的な原因を改善する事が、症状の進行を防止するためには必要となります。細菌や真菌の感染により症状が進行している場合は、抗真菌薬の投与等の方法が用いられています。外傷や火傷による瘢痕性脱毛症の場合は、二次感染を防ぐための治療が行われています。瘢痕化した部分が小さい場合は、切除手術により小さく纏める事により症状の進行を防ぎます。
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