心内膜線維弾性症とは
心臓の内部に位置する内膜を保護する目的で心内膜という組織が存在しており、この組織が通常よりも厚みを増してしまい、結果として心臓内腔が拡大する現象と、この現象によって収縮能が著しく低下する症状のことを心内膜線維弾性症といいます。成人してからはあまり発症する症状ではなく、あくまでも新生児期や乳児期など、出産後すぐの段階で発症しやすい症状となります。 放置することによって心臓機能の低下を伴った生命の危険性も高いため、早急な治療が必要となります。
心内膜線維弾性症の症状
心内膜が異常に厚みを増し心臓内部から圧迫する事で発症するのが、心内膜線維弾性症です。この病症によって引き起こされる具体的なものとしては、まず、心臓内部からの圧迫による心臓の拡大と収縮能力の著しい低下が代表的です。症状の発症後すぐの段階ではそれほど危険性はない反面、発症後、半年から最長でも1年前後で生命の危険に陥る可能性があるため、薬物療法を用いた早期の治療が必須となります。また、きわめて稀な発症確率の病症ですが、乳幼児や新生児に集中して発症する為、比較的早期の軽い段階でも身体への負担が大きくなるため、迅速な治療が必須とされています。更に、病症の段階によっては、心臓内部だけでなくその脇にある肺にも鬱血症状が現れる為、肺に由来する激しい咳や喘鳴などの諸症状が現れる危険性もあります。
心内膜線維弾性症の原因
心内膜線維弾性症がなぜ滑翔するのかの具体的な原因については、現代医学では未だ解明されていません。非常に稀な発症率である事に加え、症状を発症するのが大人ではなく乳児や新生児など非常に早熟な段階に限られています。この事から、一部では生まれ持った状態で何らかの原因を持つ先天的な要素であるか、幼少時の低い免疫力によって引き起こされる症状ではないか、という推察も現在行われていますが、いずれにしても明確な原因は依然として不明とされています。或いは、最近の研究などによって、ウイルス性の症状ではないかという指摘もなされており、特定のウイルスへの感染によって心筋炎が引き続いて起こるという説が有力視されています。また、一説では母親が妊娠中に流行性耳下腺炎に感染すると、出生後、児に心内膜線維弾性症が発生するという説もあります。
最終的に心不全へと至り死亡する事例が多くを占めていることから、心不全に由来する前提症状の一つとして認識されています。
心内膜線維弾性症の治療法
心内膜線維弾性症は、未だその発症原因や明確な治療法が確立していない症状です。このため、症状を予防する効果的な方法自体も、現在の段階で未だ判明していません。ただし、症状の発症が新生児や乳児など若い世代の児童に発症している点などから推測し、あらかじめ体内の免疫力を高める食事療法や運動などを行い、環境を清浄に保つことよって予防効果を高めることができるのではないか、という説が有力視されています。心内膜線維弾性症が一度発症してしまうと薬物療法による治療が施されます。ところが、この段階まで症状が進んでしまうと治療後もあまり芳しくない状態に陥ってしまう危険性が高いため、定期的な検査を早期に行うことが最大の予防法となります。
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