神経芽細胞腫とは
神経芽細胞腫とは、小児がんの一種で、神経芽腫とも呼ばれます。小児がんの中では、白血病の次に発症率の高い疾患です。交感神経幹や副腎髄質から発生することが多い、神経堤細胞由来の悪性腫瘍です。肝臓や骨、骨髄に移転するケースが多くみられます。
神経芽細胞腫の症状
初期の頃の症状はとても軽く、食欲が低下したり、たまに腹痛がしたり、なんとなく疲れている様子が見受けられるなど、神経芽細胞腫が原因だとは気付かない場合がほとんどです。しかし、症状が進行してくると、貧血、発熱、頻尿、足の麻痺、呼吸困難など、神経芽細胞腫とされる症状が現れ、転移も起こり始めます。その他にも、胸痛、瞳孔が狭くなる、顔の半分だけ汗をかかない、嘔吐、下痢、高血圧、眼球突出、お腹のしこり、肝腫大など、様々な症状が出る可能性があります。
神経芽細胞腫の原因
神経芽細胞腫は、成長の途中で神経発芽細胞が異常に増加することで引き起こされる、交感神経細胞のがんです。しかし、神経芽細胞腫が異常に増加するのか、その原因は、現在もはっきりと分かっていません。部位としては、腎臓の上の辺りに位置する副腎や、背骨の両側や、お腹の中にある神経細胞の塊である交感神経節などから発生すると考えられています。その他にも、首の交感神経節から発生する場合などもあります。副腎に腫瘍ができた場合には、お腹のしこりに気付くことがありますが、しこりの大きさによっては気付かないこともあります。また、背骨の両側に出来た場合には、足に麻痺が起こります。
これらの症状によって、神経芽細胞腫に気付くことも多いと言われています。
神経芽細胞腫の治療法
神経芽細胞腫は、5歳以下で起こることが多く、その内の半数は2歳以下で発症すると言われています。そのため、患者本人が症状に気付くことは極めて困難と言えます。周囲の大人が気にかけてあげる必要があります。病院では、早期の場合は手術でがんを除去することが可能です。また、抗がん剤による治療も行われています。放射線による治療を同時に行う場合もあります。1歳以下で見つかるような神経芽細胞腫の多くは、治りやすいと言われています。
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