中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症とは
中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症は、液体が網膜の裏側にたまり、網膜が剥離する疾患です。視野の中心部が見えにくく、ものが歪んで見えたり小さく見えたりします。視力は低下せず、何となく暗い・色がおかしく見える程度の症状のこともあります。放置していても治癒することもありますが、病状によってはレーザー治療を行うこともあります。
中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症の症状
中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症では、視野の中心部が見えにくくなり、歪んで見えたり、視野が暗くなったりするのが、代表的な症状です。通常は、片側の目だけに起こります。一般的に、忙しい、目の良い若い男性で起こりやすいです。
中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症の原因
脈絡膜のすぐ外側にある網膜色素上皮層の役割は、網膜に不要な物質が混入するのを防いだり、不要な老廃物を脈絡膜に戻したりする、バリア機能です。中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症の場合は、そのバリア機能が低下することで、漿液が網膜に漏れ出て、網膜色素上皮層と視細胞層との間の隙間にたまり、網膜色素上皮層がドーム状に剥離します。網膜色素上皮層のバリア機能が低下する原因は、過労やストレスなどによる、脈絡膜の循環障害であるといわれています。また、脈絡膜からの栄養分の供給が途絶えることによる、視細胞の機能低下が視力低下の原因とされています。
中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症の治療法
中心性網膜症/中心性漿液性脈絡網膜症は、ストレスや過労の影響を強く受ける可能性があるため、十分な休養を取ることが予防のためには最も有効です。リラックスして精神的なストレスを取り除くだけでなく、きちんと休息をとって、体を休めることで、網膜のバリア機能も向上します。また、日頃から、ものの見え方が正常であるか、片目をつむって確認したり、症状があれば眼科を受診して検査を受けたりして早期発見に努めることも大切です。
放置しても、2~3か月程度で自然に元に戻ることが多いですが、循環促進剤や消炎症剤などの薬物で治療すると、回復が早くなります。
まれに、症状が長引いたり、症状が繰り返したりする場合がありますが、その場合は、水分が漏れてくる部分にレーザー光を当てて凝固させることで治療を行うこともできます。
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