高血圧性脳症とは
高血圧性脳症とは、血圧の著しい上昇により脳血流が増えすぎ、脳がむくみ、頭蓋骨内の圧が上がり、頭痛やけいれん、嘔吐、意識障害や視力障害などの症状があらわれることです。症状があらわれた場合にはすみやかに、降圧剤などの血圧を下げる治療をおこないます。
高血圧性脳症の症状
高血圧性脳症の症状はまず、血圧が上がることによる頭痛や吐き気、ふらつきなどがおこります。これは、高熱が出ている時に似た症状で見逃してしまうことが多く注意が必要です。次に、けいれん、意識障害、視力障害です。この段階の症状があらわれた場合には、救急車を呼ぶなどして、早急に診察・治療が必要となります。意識障害や、けいれんなどの症状があらわれたにもかかわらず、放置を続けると脳出血や腎不全、心不全などをおこし、昏睡状態になることも珍しくありません。脳出血や心不全になると、後遺症をもたらす場合や、そのまま死につながることもあります。
高血圧性脳症の原因
高血圧性脳症は、血圧の著しい上昇や動脈硬化などが原因で、脳内に広がる毛細血管から、血漿成分などがでることで、脳が浮腫み、起こる症状です。血圧が上がる原因として考えられるのは、不規則な日常生活などがあげられます。例えば、飲酒や喫煙、バランスの悪い食生活、運動不足に過度のストレスといった生活習慣の悪化です。その他、急性・慢性腎不全や、妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)、腫瘍、薬物中毒なども原因の一つとなります。
また、高血圧性脳症は、普段血圧がそれほど高くない人でも、何らかの原因で突然血圧が上がりおこることがあります。
高血圧性脳症の治療法
高血圧性脳症は、血圧の過度の上昇や動脈硬化を予防することが大切です。具体的には、バランスの良い食事と規則正しい生活習慣が重要となります。まず、コレステロール値を減少させるような食事をします。例えば、イワシ、サンマなどの青魚に含まれるDHAなどの不飽和脂肪酸や、大豆などの植物性タンパク質、昆布やわかめなどに多く含まれるアルギン酸を多めに摂取します。次に、睡眠時間を十分にとる、軽いウォーキングなどをするなど、ストレスをためないことも大切です。
治療は、降圧薬を使用します。抗脳浮腫薬や抗けいれん薬を使用する場合もあります。
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