毛孔性紅色粃糠疹とは
毛孔性紅色粃糠疹は、毛穴に角化異常が起こり、手足、指、肘、膝、腹部などに白っぽい垢を伴う紅斑が現れ、長期にわたり患うことで、紅斑がくっつき乾癬様になる病気です。発症原因は不明ですが、若年型と成人型があり、通常は若年型は1年以内、成人型は2?3年以内に自然治癒します。
毛孔性紅色粃糠疹の症状
毛孔性紅色粃糠疹の症状は、ほとんどの場合頭皮や顔面から発症し、次第に全身に拡がりますが、若年者では下半身から発症することもあります。赤く堅い粟粒ほどの大きさの小隆起が毛穴に沿って現れます。頭皮では、細かいフケの発生、手の平や足の裏は赤みを伴い、がさがさし、角質層が異常に厚くなるのが特徴的なことの一つです。肘や膝の外側は、左右対称に厚い角化性の病気を引き起こすこともあります。
重症になると、紅斑がくっついた状態が全身に拡がり、剥脱性皮膚炎に至る場合もありますが、一部には必ず正常な皮膚が残ります。痛みや自覚症状がないことも多いですが、発熱や関節痛を伴う場合もあります。
毛孔性紅色粃糠疹の原因
毛孔性紅色粃糠疹の発症原因は明確にはされていません。ただし、この疾患には、若年性古典型と成人性古典型の2つの代表的な病型があり、若年性古典型発症のピークは、小児期と中年期で、常染色体優性遺伝を示すことから、遺伝によるものが多いのではないかと考えられています。これに対し、成人性古典型は、成人期に発症し、遺伝性が認められないのが特徴です。どちらの場合も、非典型型が存在し、日光が症状悪化の誘因となることは分かっています。ステロイド薬や活性型ビタミンD3外用薬を使用することで、改善の効果は得られています。
他にも3つの型があることが知られています。
毛孔性紅色粃糠疹の治療法
毛孔性紅色粃糠疹の原因が明確ではないため、事前に予防することは困難です。しかし、日光が誘因するということが分かっているため、過度な日焼けを避ける事が予防として有効です。人に感染する心配のない病気ですが、放置しておくことで、徐々に紅斑が拡がり、治りにくくなってしまいます。根本的な治療法は確立されておらず、症状が悪化するほど治療が難しいことから、症状が見られた場合には、できるかぎり早めに皮膚科を受診し、検査を受けることが重要です。
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