動脈管開存の症状

動脈管開存と、それによって引き起こされる心不全による主な症状には、
・食欲がなく、ミルクや母乳をあまり受け付けない
・ミルクや母乳を飲むことはできるものの、体重の増加につながらない
・呼吸の回数が多く、はあはあと荒い
・元気があまりないように感じる
・多汗
などが挙げられます。

このような症状が新生児にみられる場合には、早急に医療機関での検査を受けることが必要です。

動脈管開存の原因

動脈管開存とは、動脈管が閉じずに、開いたままになってしまうことです。本来、動脈管は誕生直後に肺呼吸が始まると血管壁が収縮し、生後2~3週間の間に自然に閉じていきますが、この疾患においてはそのまま閉塞せずに残ってしまいます。

動脈管開存に伴い、心不全や肺高血圧など、特に重篤な症状がみられる場合には、早期に手術やカテーテルでの治療を行うことが推奨されています。また、まれにチアノーゼ(皮膚や唇が紫色に変色してしまうこと)を引き起こす、アイゼンメンジャー症候群につながってしまうケースもあり、注意が必要です。

動脈管開存の治療法

動脈管開存は先天性の病気ですので、特に予防方法などは確立していません。しかし、出生後の健康診断で、独特の心音から発見されることが多くあります。

細密な検査には、心臓超音波検査や胸部レントゲンや心電図などが使用され、手術は外科的手術が適応されます。

新生児段階での治療においては、インドメタシンと呼ばれる薬を使用します。生後10日~14日程度までに投与することで効果的に働きますので、早期に治療を開始しなくてはなりません。