二次性高血圧とは
高血圧になった原因が特定できる状態を二次性高血圧とよびます。 無症状のこともあり検診などで高血圧を指摘されて発見されることもあります。他にも急激な血圧の上昇や若年発症の高血圧の場合、また治療しても降圧が思わしくないなどの所見から診断されます。 原因は様々ですが、腎・副腎疾患・甲状腺疾患に伴うもの、睡眠時無呼吸症候群によるものなどが良く知られています。
二次性高血圧の症状
二次性高血圧による特徴的な症状はなく、原疾患に起因する症状が現れます。原疾患としてとても多い疾患が、腎臓の病気が原因でおこる高血圧という報告があり、全体の約75%です。妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)では、高血圧、むくみ、タンパク尿が3大症状で、高血圧だけ現われることもあり、神経性高血圧は脳や神経の病気で、脳中の圧が高くなり、高血圧やむくみなどの症状が現れ、髄膜炎や脳腫瘍なども同様な症状が現れます。
他にも慢性腎炎や腎盂腎炎、糖尿病性腎症、痛風腎などの疾患によって、高血圧などの症状が現れ、その治療方法も疾患によってさまざまです。
二次性高血圧の原因
糖尿病、腎臓病、膠原病などの原疾患による腎障害を示している病態で、「糖尿病性腎症」「腎硬化症」「多発性嚢胞腎」「慢性糸球体腎炎」などにより高血圧になります。これらが原因での症状は、全高血圧の約5%程度を占めますが、そのメカニズムは解明されていません。原因と考えられる疾患や、それらに起因した症状も非常に多く、原因を特定できた場合のみ「二次性高血圧」とされる為、原因を特定し、疾患が治れば、症状である高血圧も解消されます。原疾患が治っても高血圧だけ残ってしまうこともあり、その場合は高血圧の治療が必要です。
二次性高血圧の治療法
二次性高血圧の予防は、原疾患による高血圧を防ぐことが大切です。高血圧症は自覚症状が少ない場合が多く、腎疾患による高血圧症がもっとも多いことから、腎機能障害を引き起こす疾病の予防が必要と考えられます。肥満が原因による高血圧症も多いと言う報告があるので、不規則な生活を避け、食事や適度な運動などの日常生活での高血圧の予防と、脳卒中や心不全、腎不全など、高血圧による2次障害も考えられるので、定期的な健診などで早期発見、早期治療をすることが必要です。
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