骨壊死とは
骨壊死とは、骨への血液の供給が阻害されることで、骨に養分が届かず、壊死してしまうことをいいます。関節の痛みが徐々にひどくなっていき、重症化すると歩行困難を伴います。
骨壊死の症状
骨壊死の主な症状は関節の痛みです。骨が壊死した段階では痛みはないことも多いのですが、次第に骨が押しつぶされていくと痛みが出てきます。発症初期は、体を安静にすることで痛みが落ち着き、数週間で症状が軽減することがありますが、骨の圧迫が進むにつれてまた痛みが発生し、次第に強くなっていきます。脚や膝、股関節で起こった場合は、はじめ痛みは出ても、運動や動きをやめて安静にすれば落ち着くことが多いのですが、次第に悪化していくと、足を引きずって歩くようになり、最終的には歩行困難になってしまします。
また、血液の流れが悪い部分に発生するので、それ以外のところに広がるのは稀です。
骨壊死の原因
骨壊死の原因は、外傷性のものとそれ以外のものに分けられます。外傷性のものは、骨折や脱臼で骨にずれが生じることで血管が損傷し、骨に養分が届かなくなってしまうことで壊死が起こります。外傷性以外の骨壊死も、血液障害によって引き起こされます。原因ははっきりわからないことも多いですが、発症した人は、何かしらの病気の治療のために長期間大量にステロイド薬の投与を受けた人、慢性的に飲酒を多量に行っている人が多いという傾向があります。
その他の危険要因として考えられているものに、血液凝固の障害、肝疾患、減圧症(潜水から上がるときに急な圧力の変化で起こる外傷)などがあります。
骨壊死の治療法
ステロイド薬で治療を行っている人は医師の指示に従い、定期的に診察を受けるのが予防のために大切です。また、毎日飲酒をしている人(特に日本酒換算で1日に2合以上飲んでいる人)は、飲酒を減らすようにすることが大切です。
ダイバーは減圧性骨壊死が起こる可能性があるので、予防のため検診を受けたり、浮上時には注意をします。
骨折後の治りが悪いと感じたり、異様な痛みの関節痛がある場合は、念のため医療機関で見てもらうと安心です。
治療としては、症状によって鎮痛消炎剤の投与や、杖などを使う温存療法や、手術を行うことがあります。
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