色素失調症の症状

色素失調症の症状は、生後2週間ほどの間に女児に発症しやすいという特徴があり、男児は流産など母体の中で死亡する場合が多いが、発症例も報告されています。
 
その症状は、膿疱や水疱の出現によって発覚し、第一期と呼ばれる膿疱などの出現から、丘疹と呼ばれる数ミリの盛り上がりを見せた皮疹が多く現れ、色素沈着や脱色素斑などの経過をたどります。
 
皮膚症状の他に個人差はありますが、斜視や網膜血管異常などの眼の症状や、小人病などの骨の発育不全、精神発達遅滞や歯牙欠損などの中枢神経や歯の症状など多岐に亘ります。さまざまな症状が現れる場合があり、注意が必要です。

色素失調症の原因

色素失調症の原因は、X染色体の優性遺伝が原因の一つとして考えられていますが、明確な原因については不明であり、現在でも研究が進められています。先天性の病気であるため、新生児の特に女児に多く発症するという特徴があります。男児は胎内で死亡する場合もありますが、まれに発症する場合もあります。
  
X染色体を2本保持する母親と、XとYの染色体をそれぞれ1本ずつ保持する父親から、染色体を受け継ぎ性別が確定します。その際に女の子を表すX染色体の優位遺伝であるため、母親が色素失調症だった場合は、高い確率で遺伝すると言われています。新生児期に強い皮膚症状を来しますが成長と共に改善するのが一般的です。

色素失調症の治療法

色素失調症は、先天性の病気であり、遺伝的要素が強いと考えられていますが、明確な予防法は明らかになっていません。そのため、現在でも原因究明のための研究が進められています。
  
膿疱などの出現を機に、4つの段階を辿りますが、少しずつ消失していき、皮膚症状の他に、さまざまな症状が現れる場合があります。皮膚症状の状態に応じて皮膚の保護を保ちつつ、合併症などを早期に発見し、対処や治療を行うことが皮膚以外の、症状の予防につながります。遺伝のカウンセリングを受けたり目の合併症のチェックもしてもらいましょう。