症状

多形日光疹の症状として挙げられるのは、皮膚に現れる赤い発疹や丘疹があります。太陽光にさらされる顔や腕、手、首の周りに多く見られ、かゆみや赤みがあるのが特長です。

症状が現れるのは、太陽光にあたってからしばらく経過してからが多く、湿疹として皮膚に見られます。数十分から数時間と、人によって湿疹が出現する時間には違いがあることが特長ともいえます。

一度現れた湿疹が完治するには、2週間以上かかる場合もあり、その間、かゆみに悩まされることになります。日常生活で、あまり太陽光に当たることがない人に、多くみられる疾患と言われています。

原因

多形日光疹の原因は、太陽光と薬剤との密接な関わりが指摘されています。しかし、はっきりとした原因は解明されていません。

女性に多く発症する人が多いことや、発症する年齢が思春期以降から青年期までというデータから、何らかの関わりが考えられています。

また、太陽光に含まれる紫外線が皮膚に大きな影響を与え、自己免疫が働くことで引き起こされているのではとも言われています。つまり、一種のアレルギー反応ではないかと考えられているのです。

現代の医学においては、原因不明の光過敏症の一種と位置付けられています。一刻も早い、原因解明が求められている皮膚疾患といえます。

治療法

多形日光疹は、原因がはっきりと解明されていないため、有効な予防薬はありません。多形日光疹を発症した場合は、日光にさらされないように、皮膚を覆い隠す必要があります。紫外線を避ける事で症状は緩和し、2週間程度で湿疹は消失します。

治療には、ステロイド外用薬を用い、症状の軽減に効果があります。しかし、少しずつ紫外線にならすことで、しだいに皮膚過敏性が低下することもあります。毎年、同じ症状を繰り返さないためには、皮膚を少しずつ日光に馴らすことも必要といえます。