症状

肉芽腫性口唇炎の症状として挙げられるのは、下唇全体が突然腫れることです。または、唇の部分的なカ所が、硬くなる症状もあります。

痛みやかゆみも無く、見過ごされる場合も考えられます。症状は、ほうっておくと数時間から数日間で消失することもありますが、再発を繰り返す特徴をもっています。再発を繰り返すと、腫れていた部分が硬くなりゴム状の症状となってしまいます。

発症には、男女差はなく、あらゆる年齢で現れる症状として知られています。初期の場合は、血管浮腫と症状が似通っており、区別できないこともあります。唇の腫れのみの症状が最大の特長といえる疾患です。

原因

肉芽腫性口唇炎の原因は、はっきりと解明されていません。症例によりわかっているのは、感染病巣の影響や、歯科治療の金属アレルギーが関係しているのではということです。歯科の治療を行った後に、肉芽腫性口唇炎を発症した場合は、使用した金属が関わっている可能性が高いといえます。また、自律神経の異常によっても、肉芽腫性口唇炎を引き起こすと考えられています。

他にも、原因としてクローン病やサルコイドーシスに伴う症状ではないかという報告もあります。いずれにせよ、肉芽腫性口唇炎のはっきりとした原因はわからないままです。唇が突然腫れたり、赤く硬くなっていたりしたら、皮膚科や歯科の診断を受けることが必要です。

治療法

肉芽腫性口唇炎は、原因がはっきりと解明されていないため、有効的な予防薬はありません。自覚症状もなく、突然発症する疾患なので、予防することができません。ただし、金属アレルギーが大きく関わっているということはわかっているので、歯科治療の有無が診断のためには重要となります。

肉芽腫性口唇炎の治療は、皮膚科や歯科で行われます。症状を見ながら、薬物治療が施されます。痛みやかゆみなどの症状がないので、そのまま放置してしまいがちですが、早めに専門医を受診することが大切です。