横隔膜麻痺の症状

横隔膜麻痺には、片側性と両側性があります。片側性の場合は、無症状のことが多く、自覚症状が無いので自分自身では気づくことができない場合が多いです。多くの場合は、健康診断や他の検査のために胸部レントゲン撮影を行ったときに、肺がんなどと同時に、発見されます。

両側性の場合は、呼吸困難になることが多いです。肺がんが根本原因になっている場合は、がん細胞の腫瘍の大きさにより横隔膜を圧迫する強度が異なるので、呼吸困難の度合いが異なりますが、最悪の場合は人工呼吸器の装着が必要になるほどです。呼吸困難の状態は、姿勢によっても変わり、仰向けになると症状が強くなるといわれています。また、奇異性呼吸と呼ばれる、吸気時に腹部が陥没する状態がみられる場合があります。

横隔膜麻痺の原因

横隔膜麻痺を発症する直接的原因は様々です。代表例としては、肺がんを挙げることができます。肺にできた腫瘍が、横隔膜を押すように成長した場合、横隔膜の神経へ浸潤してマヒが始まります。その場合は、片側性の場合がほとんどで、呼吸困難などの症状は起きないことが多いです。

ただし、ごくまれに、頸髄の疾患により横隔膜がマヒ状態になる場合があります。その場合は、両側性になり、呼吸困難などの症状を起こす場合があります。疾患の度合いにより、呼吸困難の現れ方も異なりますが、最悪の場合は人工呼吸器の装着が必要になる場合もあります。

また、肺がんなどが原因となっている場合は、肺がんの治療を行うと、横隔膜の麻痺も解消することができます。

横隔膜麻痺の治療法

横隔膜麻痺の根本原因としては、肺がんが多いので、肺がんを予防することが間接的な予防策となります。

肺がんにならないためには、生活習慣の改善が必要で、喫煙をしないことが最も重要です。バランスの良い食事と規則正しい生活が必要です。特に食事は効率の良いビタミンとミネラルの摂取が重要です。緑黄色野菜や海草類はミネラル分が豊富でお勧めといえます。

また、脂肪分やたんぱく質、塩分の取りすぎには注意をする必要があります。適度な運動も重要で、ジョギングなど長く続けられる軽い運動がお勧めで、毎日続けることが重要です。更には、喫煙は一番有害ですので禁煙するのが得策です。