体部白癬/ぜにたむしの症状

体部白癬の初期症状は、かゆみを伴う赤い湿疹ができることです。この湿疹は放置しておくとだんだんと丸く大きくなり、周りへ広がっていき、円形になります。円形と言ってもリング状でなく、形が不ぞろいで、一部くっついているように見えることもあります。小さな病変がたくさんできることが特徴的です。

円形の湿疹の中心はカサカサしたうろこ状になり、徐々に治ってくるように見えますが、円形の湿疹の周囲は水ぶくれのような湿疹ができ、かゆみが強いと引っ掻いてカサブタになることがあります。

白癬菌が家族内や、集団生活を送る子供同士で感染したときや、ペットからの感染の場合、普段皮膚を露出している腕や脚、顔の表面などの部分に病変が出来ることがほとんどです。

体部白癬/ぜにたむしの原因

体部白癬の原因は、白癬菌が皮膚に付着し、増殖することです。この白癬菌は、水虫に感染している人のみならず、犬や猫、リス、ハムスターなどの愛玩動物から感染してくる場合もあります。

季節では、春と夏にとくに流行し、小児であれば、体温が高く発汗が多いため、白癬菌が繁殖しやすい条件をそろえているので注意が必要です。パンストやタイツを常用している女性も、脚部が高温多湿になるので、白癬菌が繁殖しやすくなっています。一般に、摂氏15度以上、湿度70%以上だと活発に菌が増殖します。

不特定多数の人間が集まるスポーツジム、ホテル、旅館、銭湯の浴場や、公衆トイレの様式便座なども感染源になります。糖尿病などの全身疾患の患者や高齢者などは、免疫力が低いので多発する傾向にあります。

体部白癬/ぜにたむしの治療法

体部白癬の予防は、カビの予防に通じるものがあります。皮膚の清潔、乾燥を心がけ、白癬菌に触れないことが第一です。

家族に水虫の人がいれば、浴場のマットやタオルの使いまわしは控え、日常生活でも個人個人でスリッパを使うと良いといわれています。帰宅時に足を石鹸で洗って乾燥させると感染の予防になります。

また、水虫の治療をしている人は、治ったように見えても白癬菌が皮膚に残っている場合があるので、安易に薬を止めずに、継続して服用するようにします。

犬や猫などのペットを飼っている家庭では、ペットの皮膚状態を観察し、白癬菌の早期発見、早期治療をすることが、人間への感染を防ぐために重要です。