腸炎ビブリオ感染症の症状

腸炎ビブリオ感染症によってもたらされる症状には腹痛、腹部の違和感、吐き気、嘔吐、発熱、下痢があります。

またさらに、場合によっては血便が見られることもあります。こうした下痢の病状は、一日のうちに5回以下から十数回に及びます。以上のような症状1から2日でまもなく改善して回復に向かっていく傾向にあります。

ただし、体力が弱い高齢者の場合には、低血圧やあるいは心臓の異常といった身体的問題が生じることもあるため、腸炎ビブリオ感染症の病状の経過に対しては注意を必要とします。腸炎ビブリオ感染症に高齢者が罹患した場合に、死亡したケースもこれまでにあります。

腸炎ビブリオ感染症の原因

腸炎ビブリオ感染症の原因は、腸炎ビブリオの細菌に感染することです。この細菌は好塩性の特徴を持っているため、海中で繁殖しやすい傾向にあります。特に、海水と淡水が互いに混じりあう汽水域に多く生息しています。

そのため、腸炎ビブリオに感染した魚介類を加熱せずに食することにより、感染を引き起こします。日本人は、生で魚介類を食する習慣を持つため、腸炎ビブリオに比較的感染しやすい傾向にあります。

塩を使っている食品だから生でも大丈夫はビブリオには通用しません。

腸炎ビブリオ感染症の治療法

腸炎ビブリオ感染症に対する予防のための方法としては、できるだけ魚介類の生食を避けるといった方法があります。通常であれば軽症で済むものの、体力が弱い高齢者の場合には重体化する恐れもあるため、特に魚介類の生食には注意を払う必要があります。
また、下痢などの症状による脱水症状を防ぐため、水分補給を心がける必要があります。加えて、嘔吐物が気管につまらないよう、子供や高齢者に対しては特に経過の観察が必要です。腸炎ビブリオ感染症への治療に関しては、発熱や下痢などの病状を和らげるための対処療法が中心となります。