急性うっ滞性乳腺炎の症状

急性うっ滞性乳腺炎に一般的にみられる症状は、乳腺が腫れる状態になります。また、乳房の皮膚の静脈が拡張して血管が目立つようになり、青黒い色の血管に見えることもあります。乳房が張った感じを覚えるようになり、疼痛を感じることもあります。

更には、乳頭から乳汁が漏れ出る症状が出る場合もあります。人によっては軽い発熱がみられる場合もあります。放置すると化膿性乳腺炎に悪化する可能性があります。

通常は、乳児の乳汁吸飲量を参照することと、臨床所見での発見が可能ですが、授乳期の乳がんと症状が似ているため判断が困難な場合もあります。その場合は、超音波検査や生検によって乳がんの可能性を排除することにより診断を確定します。

急性うっ滞性乳腺炎の原因

急性うっ滞性乳腺炎の原因には、乳頭の発達が悪くて乳頭が陥没した状態により乳児が母乳を飲みづらい状況に陥ってしまう場合があります。一方、乳児が何らかの理由により、母乳を十分に吸飲しないなどの要因も考えられます。

母乳がたまっている状態で、充分に母乳を出さない状態が続くと、乳腺内に乳汁がたまり、乳房の腫大や疼痛などを訴えるような事態に陥ることになります。

基本的な原因としては、母体の乳汁分泌量が、乳児の母乳の吸飲量を著しく上回ると発症することになります。

乳房の疼痛や緊満感などを感じ、続く場合は、まれですが乳がんや化膿性乳腺炎の可能性もあるので、医師の診断を受けるのが賢明です。

急性うっ滞性乳腺炎の治療法

急性うっ滞性乳腺炎の予防策としては、乳児に可能な限り母乳を飲んでもらうために、積極的に授乳することが大切です。乳児の吸飲量を上回る母乳量である場合は、搾乳機などを使用するのも有効です。

また、乳頭を常に清潔にすることにより細菌の感染を予防することも重要です。陥没乳頭の場合は乳頭を清潔にするのが困難になるため、陥没乳頭の治療を行っておくのが賢明です。
痛みのある時は冷やすのも効果的です。