外胚葉形成異常の症状

外胚葉形成異常の症状は、遺伝子の疾患によってそれぞれ発生する症状が異なります。汗を全くかかない体質であったり、歯に異常が出たりします。皮膚が常人よりも弱い傾向にあり、炎症や感染を引き起こしやすいこともあります。身体のホルモンバランスに異常があることが多いため、身体に存在する組織の色素が薄くなったり、濃くなったりすることがあります。

そのため、体毛は常に薄い傾向があります。遺伝子疾患によって汗腺の機能が不全になっている場合には、体温調節を上手く機能させることが出来ないため免疫能力の低下も考えられます。

外胚葉形成異常の症状は様々に分かれていますが、特定して治療をするためには本人の遺伝的な情報をきちんと検査しなくてはいけません。

外胚葉形成異常の原因

外胚葉形成異常の原因は、胎生期に存在する組織が遺伝的な異常を発生させることです。人間の身体には人間を形成するために必要な遺伝子がいくつも存在します。

その中でもEDA遺伝子とHED遺伝子が非常に大切になります。外胚葉形成異常の原因は、これら二つの遺伝子が何らかの原因によって欠損してしまうことにあり、それぞれどちらの遺伝子を欠損させたかによって症状が異なります。

EDA遺伝子を欠損させた場合には、汗をかかなくなったり、歯のエナメル質が生まれたときから減少しているなどの症状が見られますが、HED遺伝子が欠損しているときには爪や毛の過角化や、皮膚の色素沈着などが見られます。そのため、患者によってどの遺伝子が欠損しているのかを調べる必要があります。

外胚葉形成異常の治療法

外胚葉形成異常の予防は、後天的な対策が主となります。外胚葉形成異常そのものが先天的な遺伝子疾患によって生じるものであるため、後天的な予防によって対策をすることで症状を抑えながら日常生活を送ることが出来るようになります。

症状によって歯に以上が出てきたときには、歯科で歯の矯正や歯そのものを全て入れ替える手術をすることによって進行を食い止めることが出来ます。

また、汗腺の異常が見られるときには目の乾燥に対応するため眼科に行って視力障害に対応する手術をしておくことが大切になります。遺伝的な疾患であるため、本人に合った治療が必要です。