子宮発育不全症とは
子宮発育不全症とは、子宮の大きさが大人になっても胎児の子宮や小児の子宮の形成のままだったり子宮内膜の肥厚が不十分で不妊症や流産となる場合にこういわれることがあるようです。しかし子宮発育不全は、厳密な定義がなくまた病名として確立されていないのではっきりとした診断基準はありません。
症状
子宮発育不全症は自覚症状があまり現れることはないですが、症状が現れる場合は月経の量が少なかったり生理不順または無月経であったり生理痛が強い場合があります。子宮発育不全症の形成的な特徴としては、子宮体部の長さに比べて子宮頸部が長いことがあります。またそれによって極端に子宮が前屈していたり後屈していたりしています。また子宮自体も弾力がなく伸展の力がないので堅くなっている場合が多いです。
また子宮発育不全症の場合では習慣的に流産を繰り返す症状が現れることがあります。治療法としては先天性の場合は現在では治療方法がありませんが、後天性の場合はホルモン療法を行わることがあります。ホルモン療法は早い段階で行うと発育不全を未然に防ぐことができます。
原因
子宮発育不全症の原因は、まず先天的な子宮低形成でミュラー管の発育不全によるものが多いです。これは生まれつきの子宮の形成異常の為に起こるもので、子宮の働きの障害を伴う子宮奇形となります。他にも子宮発育不全症の原因は後天性の場合もあります。後天性の場合は思春期以後の卵巣機能が低下してしまうことによって女性ホルモンが低下してしまう症状が長期間に及ぶと正常に発育した子宮が萎縮してしまうことがあります。
そして後天性の場合は卵巣機能が低下することでエストロゲンが低い状態になってしまいます。どんな時にその症状になってしまうかというと、癌の治療の為に抗癌剤を使用したり膠原病に伴う早期閉経の場合などに起こってしまいます。またストレスや肥満が関係しているともいわれています。
治療法
子宮は卵巣から産生される女性ホルモンの影響を受けて成長するので、子宮発育不全症の予防法としては女性ホルモンをきちんと産生させられているかが重要になります。したがって女性ホルモンの不足であれば女性ホルモンを補う薬物治療を早期に行うことが重要です。しかし先天性の子宮発育不全症の場合は、女性ホルモンによる薬物治療は効果がないので場合によっては手術をする必要があります。
子宮発育不全症であるかどうかの検査方法は、経膣的診断や超音波検査、子宮卵管造影や子宮鏡などで診断することができます。これらの検査をすることによって早期に発見することもできます。
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