肝血管腫の体験談
発症時期・初期症状について
これは私の話ではなく主人についての経験談を記載させていただきます。
発症は2011年9月になります。主人が夏風邪によりしばらく胃腸を壊していたのですが、なかなか治らないことを主人が気にして病院を受診しました。胃腸を壊していたので近くの胃腸科外科に受診をしたのですが念のためと言われにエコーをとった際、左の肝臓に血管腫があるという形で発見されました。初期症状としては主人も私も気がつくようなことは全くありませんでした。
発症内容・医師診断について
「確定診断は大学病院で」と言われ、紹介状を持ち私も同行して受診をしました。
採血とエコーをとり、左葉(左の肝臓)にべったりと10cmくらいの血管腫がくっついていると説明を受けました。
当時、医師からは採血結果は全く問題はないが左葉に血管腫があることでもしかしたら全く左側の肝臓が機能していないかもしれないということを言われ、主人はひどく落ち込んでいました。
更に、10cmを超える血管腫の場合は手術の適応となること、日常生活においてはスキーやスノーボード、車での事故で胸を強打した際にそれがきっかけとなって大量の出血を起こす可能性があるとのことを言われました。
主人は自分の状態をを理解することに精一杯だったため、様々な質問は主人に代わって私がほとんど行いました。
血管腫についてですが、悪性の腫瘍ではなく良性の腫瘍で間違いないとの判断でした。
通常数cm程度であれば経過観察をしてそれ以上大きくならないか、採血で異常が起きないかということを見て行くということをでした。主人の場合サイズは大きかったのですが、手術適応になるDダイマーの値や血小板の異常値が見られなかったため、手術のリスクを考えて4カ月に1度の経過観察をしていこうということになりました。
経過・その後の状況
発症から2年が経過した2013年。大学病院受診の際Dダイマーの数値に異常が見られたため、手術を勧められたと主人から話を聞きました。
私たち夫婦は手術をするなら近くの大学病院でと考えていたので、再度紹介状を出してもらい近くの大学病院で手術目的のため受診をしました。ところが、そこでの採血では異常なしとの結果。
医師からは「手術を受けるか受けないかはご自身で決めてください。ただし、年齢が上がるにつ入れて手術のリスクは高まっていくので行うなら早い方が良いです。」と言われたため、ずっと気にしなければならないのなら手術しようということで、摘出手術を行いました。
手術前には悪性の腫瘍ではないかをよくよく調べる為、腫瘍マーカーやPETなど入念に慎重に検査を受けました。
術前の説明では「やはり悪性ではないが、この手術を受けられる方の中には1%病院から帰れない(死亡する)可能性があります」という話を聞き主人も私も不安で眠れませんでした。また血管腫以外は全くの健康体であるため、他の臓器を傷つけないように手術をすることから長時間の手術時間を要すること、腹腔鏡下だとリスクが高いため開腹手術になること、肝臓にくっついているひ臓も取り除くことの説明もありました。
そして、手術は病室から出て呼ばれるまで12時間かかりました。術後すぐ、医師から説明があり、肝臓の1/3とひ臓を切除したこと。念のため1日だけICUに入ることを言われました。
その後1週間入院をし退院。傷口が大きくL字型に切って(縦15cm横6?7cm)いるため、傷口の痛みは強く残っているようで、現在も時々痛みを訴えています。
腫瘍をとってしまったため、退院後のフォローアップは半年程度1回、CTと採血を行うだけとなりました。
その後気を付けていること
術後は3ヶ月間禁酒と言われただけで術前いわれた注意点はなにもありませんでした。
今もありません。血管腫はどうやって起こるかということが分からないようで、生まれつき持っていたのかどうなのかすら分かりません。また、目に見えた血管腫はすべて取り除いたようですが、肝臓の内側にあるような小さな血管腫は取り除けないまま温存しています。それらが大きくならないように経過観察は必要となってくるため半年?1年の定期受診は行っていかないといけないと思います。