鏡が教えてくれた乳がん

若い頃から胸は大きい方だったので、子供が生まれて授乳するのにも、おっぱいは出る方で夜中の授乳なども楽でした。断乳の時には乳腺が張って辛かったりしましたが、そんなこともあったなぁというくらいのことで、あまり胸のことは気にしていませんでした。 たぶん胸の小さな人のほうが自分の胸を気にしたりするせいで、乳がんのチェックになるというお風呂などで入念に触ってみるということもするのでしょう。でも私は、実際のところ、気にかけてもいませんでした。 ところがこどもと主人が出かけていて、ひとりでゆっくりお風呂に入る時間があったのです。風呂上りに洗面所の鏡を見ると、なんとなく右側が腫れているように見えました。触ってみると違和感があります。嫌な予感が走って胸騒ぎがしたのを覚えています。帰宅した主人に話して翌日病院に行って受診すると、やはり乳がんだったのです。 いつもは子育てで忙しくて鏡などゆっくりと見るチャンスはないのです。もしそのまま気付かなければ、もっと進行していたのではないかと思うと怖ろしい気がします。あの日、鏡を見て、少し腫れていることをおかしいなと感じることができて良かったと思います。これからは自分の体も大事にしていこうと思います。

友人から聞いた乳がんの話

私の友人の母親が乳がんになったそうですが、始めは全く自覚症状がなかったそうです。ふとお風呂上がりに鏡を見た時に、片方の乳房が腫れているような感じがしたため、触って確かめてみたところ、しこりがあるような気がしたそうです。特にどうもないから大丈夫かと思い放置していたそうですが、徐々に片方の乳房が腫れだしたとのことでした。 これは何かあると思い、病院を受診し乳がんと診断されたそうです。友人の母親は呆然とし、何も話さなかったそうです。友人も何と言っていいか分からず、声をかけれなかったそうです。 幸いにも手術で完治できるとのことで、手術に踏み切ったそうですが、友人の母親が自分の乳房を受け入れるまでかなり時間がかかったそうです。また、初めに気づいた地点で病院に行っていればと後悔ばかりしていたそうです。さらには、再発するかもしれないという恐怖も襲ってくるらしく、毎日が気が気じゃないと言っているとのことでした。 友人は、どうしたらいいのか分からずなかなか声をかけれないと言っていました。 そんな時、乳がんの患者さんの集まりがあるという情報を知り、母親と一緒に参加したそうです。その参加で、ともに病気を戦った仲間がいると思い、自分の気持ちなど大分楽になったと言っていたそうです。いい方向に向かってよかったです。

乳がんの腫れの症状とは

乳がんは早期発見が何よりも重要とされるがんの一つです。ですから、最近では乳がん検診を呼びかける自治体も増えてきています。しかし、中にはなかなか忙しくて検診に行く暇がないという人もいるかもしれません。 そのような場合でも、乳がんの初期症状についてどのような症状があるのかということを知っておけば、自分の身体で同様の症状が現れた時には、すぐに乳がんかもしれないという疑いを持つことが可能となります。 そこで、乳がんの初期症状としてよく現れる症状としては、しこりと腫れ、痛みの症状を挙げることができます。しこりについては、自分で触ってみてもわかることが多いので、しこりができたと感じたらすぐに受診をすることが大事になってきます。腫れの症状については、乳房の近くにあるリンパ節やわきの下のリンパ節、鎖骨付近のリンパ節などに起こることが多く、リンパ節が腫れることによって、リンパ液の流れが滞ってしまって、腕がむくんだり、しびれたりといった症状が起こる場合があります。痛みの症状については、乳房付近のしこりなどが大きくなると出始める症状であり注意が必要になってきます。 もしも、これらの症状に気付いたときには、すぐに受診をして一度検査をしてみることが重要になってきます。

自己診断は禁物です

主に乳汁の通り道である乳腺にできるのが乳がんです。 発生数が年々増えているため、治癒成績は比較的良くなっているのですが、死亡する数も増加傾向にあります。 原因がはっきりと解明されてはいるわけではないのですが、有力とされている説では、ホルモンとの関わりが関係しているのではないかと言われています。その根拠として、出産の経験がない、あるいは初めて子供を産む年齢が三十五歳を過ぎてから、という人に多く乳がんが見られるからです。 特徴的な症状としては、胸のあたりに小さな腫れがあるなと思い、よく調べてみたら、硬いしこりだった、といったもので、多くの場合は左右のどちらかにできます。見た目では腫れ上がっていることなどほとんど分からず、手で触れても痛みがないため、発見が遅れることがあるので注意が必要です。他にも乳頭のただれや変形、乳房がへこむ、といったことが見られる場合があります。 問診では出産をしたことがあるか、身内に乳がんの人はいないかなどを調べます。触診でも探しますが、小さなしこりは見つけにくいため、そして良性か悪性かを判断するために、マンモグラフィー、超音波検査、細胞や分泌物の検査なども行うことがあります。 最近では、手術で切除する範囲もできるだけ小さく、更に根治させることができるように進歩しています。