■ 静脈瘤ができやすい職業がある?

足のふくらはぎに静脈がぼこぼこと膨らんでできた静脈瘤(じょうみゃくりゅう) 。気になってスカートがはけない、という方もいらっしゃいます。

静脈は本来、心臓に戻る血液が流れるところであり、重力に逆らって血液が心臓に戻るためには、静脈にある弁が逆流を防ぐ必要があります。この弁が正しく閉じなくなり、血流が滞ることにより起きるのが静脈瘤で、美容師、調理師などの立ち仕事が多い方になりやすいと言われています。

とくに女性に多く、加齢に従い増えていきます。また、家族に静脈瘤がある方に起こりやすく、妊娠、出産の回数が多いとできる確率が高くなります。

■ 静脈瘤の症状とエコノミー症候群との関係は?

足の血管がでこぼこにふくれているとすぐわかるのですが、足が疲れやすい、足がむくみやすい、皮膚の色素沈着・湿疹・潰瘍、こむらがえりなども、静脈瘤の症状の場合があります。

また、静脈のうっ滞(うったい)が起きやすいと、血栓ができる原因になることがあるので、エコノミー症候群になりやすいといわれています。長時間座っている予定の旅行をされる方は、エコノミー症候群を防ぐためにも積極的に体を動かしましょう。

■ 静脈瘤は治せる?気になる治療方法とは?

一部異なる場合もありますが、たいていの場合は血管外科で検査と治療を行うことができます。
下肢静脈瘤を治す飲み薬はないため、まず対症療法として行うのは、医療用の弾性ストッキングの着用です。足首で一番強くしまり、上に行くほど圧が弱くなるため、血流が下から上へ戻りやすくなります。これを履いている間の症状を和らげることが出来ます。

その他、注射をして薬を注入し静脈瘤をぺたんこにつぶす硬化療法、弁の機能不全がある静脈をすべて抜き取ってしまうストリッピング(静脈除去)手術、最近ではレーザーによる血管内治療も出てきました。
どの治療方法にも、メリットとデメリットがあるため、主治医とよく相談して治療方法を決めることをお勧めします。

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プロフィール

監修:医師 みわ先生