特に男性よりも女性が多いとされている膀胱炎ですが一体どういう病気なのでしょうか。

症状、原因、治療法、予防について説明していきたいと思います。

まず膀胱とはどんな働きをするの?


膀胱炎は文字通り膀胱に炎症が起きることです。まず、その膀胱にはどんな働きがあるのかを説明します。

膀胱は腎臓で作られた尿を溜めておく器官です。膀胱に少しずつ尿がたまりある一定の量を超えると脳が排出するサインを送ります。それが尿意です。

尿をためておく器官である膀胱が炎症をおこすと痛みを伴ったり正しい排尿ができなくなってしまうのです。

症状


膀胱炎のアラームは身体が教えてくれます。こういった症状が膀胱炎のサインになります。

1:何度も尿を出したくなる


頻尿と呼ばれる現象で尿を出したにも関わらずすぐにまた尿を出したくなる症状です。頻尿は膀胱炎によって膀胱が炎症を起こし過敏になるために起きるのです。

2:尿が残っている気がする


残尿感がある現象です。尿を出したにも関わらず膀胱にまだ尿が残っている感覚になります。頻尿同様に膀胱炎によって膀胱が炎症を起こし過敏になるために起きるのです。

3:尿に白いものが浮いている


膀胱炎の原因となっている細菌を体内で白血球が戦いその白血球が尿に現れると白いモヤッとした感じの白濁液が混じった尿になります。

4:血尿が出る


膀胱炎によって膀胱内の粘膜に傷がついてしまうと血が出て尿と混じって出てくる現象です。膀胱内部の粘膜に細菌が入り込み荒れてしまうことで血が出てくるのです。

種類と原因


膀胱炎の原因は膀胱、尿道に細菌が入り込むことによって炎症を起こし痛みが発症します。

大腸菌などの細菌が膀胱内の粘膜を攻撃し膀胱が荒れ粘膜が炎症をおこすメカニズムとなっています。

ストレスなどで免疫力が低下している時にかかりやすくなっています。また、女性のほうが膀胱炎にかかることが多くなっています。

これは身体の構造上、女性のほうが尿道から膀胱までの距離が短く菌が入り込みやすいことに由来しています。

種類


■急性膀胱炎
膀胱や尿道に病気を持っていない状態で細菌感染を起こすのが急性膀胱炎です。

■慢性膀胱炎
膀胱、尿道の病気が原因で細菌が膀胱内に溜まってしまい慢性的に膀胱炎を引き起こすのが慢性膀胱炎です。

どちらも症状は同じで残尿感がある、頻尿、排尿痛、尿の混濁となっています。

原因


■トイレの我慢
トイレを長い時間我慢することによって尿の中で細菌が増殖してしまいます。

■性交渉
不潔な状態での性交渉は雑菌を尿道口に入りやすくしてしまいます。

■病気による尿道圧迫
前立腺肥大症などで膀胱が圧迫されることで膀胱内に尿が溜まり細菌が外に排出されなくなってしまいます。

応急処置


病院にかかるのがよいのですがすぐに病院へ行けないときに一時的な応急処置が効果的です。膀胱炎を感じ取った時の応急処置的な治療法をご紹介します。

1:水分補給


膀胱内にある細菌を外に排出するために水分を多く取り尿をたくさん出すのがよいとされています。これは酔っ払った時に水分を取りアルコールを体内から排出させるのと同じメカニズムです。

まずは細菌を外に出すということです。程度の軽い膀胱炎はこれだけで治ることもあります。

ただし、炭酸飲料やアルコールなどは刺激を与えてしまうので控えたほうが良いです。

2:下腹部を温める


下腹部を温めることで血の循環をよくすることで免疫機能の回復が早くなります。水分補給の際に温かい飲み物を飲み毛布やホッカイロなどで下腹部を温めるがよいとされています。

3:刺激物を食べない


食事をコントロールすることが大事になってきます。膀胱に刺激を与える可能性の高い刺激物(辛いもの)やアルコール類は控えたほうがよいでしょう。

予防法


膀胱炎になるのは免疫力が弱っているところへ細菌が入り込んでくることが原因です。

免疫力を高めることが一つの予防になりますが、その他にもいくつか方法があります。

1:水分補給を多くする


尿を体内に溜めないことで細菌を体外に排出していきます。

2:トイレをガマンしない


尿意を催したら我慢せずにトイレに行きましょう。尿が体内に溜まり過ぎると細菌が繁殖しやすくなります。

3:清潔を保つ


膀胱炎に限らずですが細菌は不潔な所に多くいます。膀胱炎の原因となる尿道口、性器は常に清潔を保ちましょう。

4:ストレスを溜めない


ストレスが溜まると免疫力が低下してしまいます。ストレスを発散することで免疫力を低下させないことが重要です。

普段からの予防と応急処置が大事!


膀胱炎の症状を感じ取ったら自分でできる応急処置を行い病院に行くのが1番です。

膀胱炎は自然に治ることもありますが菌を完全に殺せているかはわからないため再発の可能性も高くなっています。

普段から予防策をしっかりと行いアラームを感じたら応急処置をし病院へ行くのが重要ですね。

(監修:Doctors Me 医師)